ASUS TUF Dash F15 FX516PRレビュー!RTX3070(mobile)搭載のゲーミングノートPC

ASUSのゲーミングノートパソコン「ASUS TUF Dash F15 FX516PR」(FX516PR-I7R3070GP)をレビューします。(製品貸出元:ASUS JAPAN 株式会社)
Core i7-11370H×RTX3070搭載で、次世代の処理を実現!ゲームはもちろん、写真や動画編集といったクリエイト作業にも強さを見せます。またホワイトの筐体は美しく「白いパソコンが欲しい」というニーズを満たせるのも特徴の1つです。
ベンチマークソフトを使ってのパフォーマンスチェックや、使い心地などをレビューしていきますので参考にしてもらえると嬉しいです。
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- RAW現像におすすめのパソコンスペックは?
目次
ASUS TUF Dash F15 FX516PR(FX516PR-I7R3070GP)レビュー
ASUSのゲーミングノートパソコン「ASUS TUF Dash F15 FX516PR」です。
Core i7-11370H×RTX3070の組み合わせで、高解像度のデータ処理にも最適。現在絶賛市場在庫切れのRTX30シリーズのモバイル版が「どのくらいの性能か?」とても気になります。
ASUS TUF Dash F15 FX516PRの特徴をまとめるとこんな感じです。
- CPUにCore i7-11370H
- RTX3070搭載で4K解像度の処理も快適
- 16GBメモリを標準搭載
- 米国軍用MIL規格のタフボディ
- sRGB100%、240Hzリフレッシュレートに対応
- Type-C充電が可能でモバイルにも便利
ASUS TUF Dash F15 FX516PRの性能(スペック)
- OS:Windows 10 Home 64ビット
- CPU:Core i7-11370H
- GPU:GeForce RTX3070
- メモリ:16GB
- SSD:1TB NVMe SSD
- 液晶:1,920×1,080ドット(sRGB100%、240Hz)
- 重量:約2.1㎏
- サイズ:幅360mm×奥行き252mm×高さ19.9~20.9mm
天面はホワイトを採用、ロゴは大きめですがシンプルなので悪目立ちしません。裏面はグレーカラーが採用されており、個人的にはこの配色がすごく好きでした。こっちの色で1モデル出してほしいくらい(笑)
ノートパソコンとしては処理能力も高く、さまざまな用途で力を発揮してくれます。それでいて約12時間以上のバッテリーライフを持ち、Thunderbolt 4にも対応したType-Cポートからの充電にも対応。ゲームなどの高負荷時にバッテリーがそれほど保つわけはないでしょうが、モバイルにも便利な機能は十分に備えています。
PC内部の熱を逃がすために5本のヒートパイプや、4つのヒートシンクなどが入っているそう。冷却ファンは「サー」という感じの音で、高負荷時でも不快感はすくなかったのが好印象。
付属品
付属品は一部ちがいがある可能性がありますが、200WのACアダプターやケーブル、ユーザーガイドなどが付属。
液晶モニター
液晶モニターは解像度がフルHDと標準的ではあるものの、240HzリフレッシュレートやsRGB100%をカバーするなど高品質なもの。ゲーム時のカクつきや遅延をおさえるだけでなく、Webコンテンツ制作で必要とされる色域をカバーしている点は大きい。
実際にRAW現像や動画視聴も試しましたが、不満を感じるようなポイントはありませんでした。
キーボード
キーボード配列は自然で、柔らかめの打鍵感となっています。モバイル性の高いPCですので、カフェなどでカチャカチャ音がしないのは好まれるでしょう。テンキーがないので必要な人は別途用意されたし!
サイズが幅360mm×奥行き252mm×高さ19.9~20.9mm、重量が約2.1kgと一般的なノートPCといった様子。ただしベゼルが薄いのでスタイリッシュな印象を受けます。
バックライトも搭載しているので、暗い場所でのタイピングも問題なし。ホワイトに明るめのグリーンの差し色とか最高すぎませんかね?個人的にはドツボです(笑)
インターフェース
ASUS TUF Dash F15 FX516PRのインターフェースは、HDMI、Thunderbolt 4 (Type-C) 、USB3.2が3個、マイクロホン/ヘッドホンジャックです。残念ながらSDカードリーダーは非搭載ですが、搭載されているポートは比較的高性能なタイプです。
データの転送とかが多いユーザーにとっては重宝するかと思います。
ASUS TUF Dash F15 FX516PR ベンチマークテスト結果
Core i7-11370Hの性能
4コア8スレッドの第11世代Core i7-11370Hを採用しています。モバイル向けのCPUとしては、シングルスレッドで最高クラスの性能を誇るのがウリ。メーカー発表によると競合のRyzen 9 4900Hあたりと同等とか?
参考までに他モデルと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
モデル | CPU | スコア |
TUF Dash F15 | Core i7-11370H | ? |
ROG Zephyrus G14 | Ryzen 9 4900HS | 18833 |
DAIV 5N(最新モデル) | Core i7-10875H | 15814 |
DAIV 5N(従来モデル) | Core i7-9750H | 11439 |
Core i7-11370HのPASSMARKスコアは残念ながらまだ公開されていませんでした。Core i7-10875HやRyzen 9 4900HSが8コア16スレッドに対し、Core i7-11370Hは4コア8スレッドです。マルチコアでゴリゴリ押していくというよりは、省電力と性能とのバランスを上手くとりつつ、シングルスレッド値を重視したチューニングっぽいです。
なのでどちらかと言うとゲーミング向けの味付けになっているような印象。この後、RAW現像処理もチェックするのでクリエイト要素でどのくらいのパフォーマンスを見せるか見ものです。
RAW現像チェック
実行速度をチェックするためにRAW現像にかかった時間を計測します。
テストの内容は、無料現像ソフトの「RawTherapee」を使って100枚のRAWデータの一括変換にかかった時間を計測。(設定はJPEG品質は90%、高画質です)
モデル | CPU | 時間 |
ROG Zephyrus G14 | Ryzen 9 4900HS | 3分30秒 |
TUF Dash F15 | Core i7-11370H | 3分31秒 |
DAIV 5N(2020) | Core i7-10875H | 3分23秒 |
DAIV 5N(2019) | Core i7-9750H | 3分55秒 |
RAW現像だとコア数で劣るCore i7-10875HやRyzen 9 4900HSと同等クラスのタイムといってよいでしょう。正直もう少し見劣りすると思ったのですが、良い意味で裏切られました。
発表会でのセールストークだと思っていましたが、Core i7-11370H侮りがたしですね・・・全く問題のない処理能力を持っていると言って良いでしょう。
ゲーム性能チェック
ASUS TUF Dash F15 FX516PRのゲーミング性能(RTX3070の性能)をチェックしていきます。
FF15のスコアを比較
重量級タイトルのFF15でゲーミング性能をチェックします。
モデル | 設定 | 結果 |
TUF Dash F15 (RTX3070) | 3840×2160(標準設定) | 4364(普通) |
1920×1080(標準設定) | 8383(快適) | |
G-Tune H5 (RTX2070S) | 3840×2160(標準設定) | 4359(普通) |
1920×1080(標準設定) | 10781(とても快適) |
自作パソコンにはRTX3070を組み込み、その存在意義を大いに感じているのでRTX30系のノートパソコンにもかなり期待がかかります・・が、実際動かして見たところはイメージしてたほど伸びなかったという印象。
RTX2070SUPERを搭載した「G-Tune H5」と同等のスコアに留まってしまいました。しかもフルHDだと20%近くも差をつけられてしまいました。この原因は色々考えられると思いますが、RTX3070自体が控えめのチューニングが施されている?CPU性能が足を引っ張ってしまった?のかもしれません。
動画編集チェック
動画編集能力をテストするために無料ソフトのResolveを使いました。ミラーレスカメラで撮影した4Kデータを使って簡単な動画を作成→レンダリング(FHD)の時間を測定しています。
5分程度の動画を書き出すのに2分35秒で処理が終わってしまいました。これは間違いなく良好な結果です。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
TUF Dash F15 | Core i7-11370H×RTX3070 | 約2分35秒 |
ROG Zephyrus G14 | Ryzen 9 4900HS×RTX2060Max-Q | 約2分 |
DAIV 5N | Core i7-10875H×RTX2060 | 約2分 |
やや残念なのは、ライバルや従来パーツを採用したモデルよりも処理が遅いという点です。全体的に見るともちろん良好な結果ですが、新製品のご祝儀価格であることを考えるとコスパ面はイマイチと言わざるを得ません。
SSD転送速度チェック
実測で読込速度 3400MB/s,書込速度 3000MB/sのNVMe SSDを搭載。この規格ではトップクラスの性能ですので、キビキビとした動作は使っていて気持ちが良かったです。
ASUS TUF Dash F15 FX516PRのトータルスコア(総合力)
続いては、CPU、GPU、メモリ(RAM)、ストレージのパフォーマンスチェックのために「Novabench」でテストします。
モデル | TUF Dash | ROG Zephyrus G14 |
総合 | 2805 | 3449 |
CPU | 1310 | 2135 |
GPU | 949 | 889 |
RAM | 277 | 273 |
Disk | 269 | 152 |
ASUS TUF Dash F15 FX516PRと、ROG Zephyrus G14を簡単に比較しました。
- 総合力は80%
- CPUは60%(Ryzen 9 4900HS強い)
- GPUは105%(RTX3070がわずかに強い)
全体的にややふるわない結果というのが個人的な印象。最も期待していたGPU性能では、RTX2060と5%ほどの差しかなく、別のテストではRTX2070SUPERに敗北している点は忘れてはいけない。決してコストパフィーマンスが良いモデルではなさそうです。
ASUS TUF Dash F15 FX516PRの感想や評価
良いところ
- 白いボディが最高にクール!
- 米軍ミル規格準拠のタフボディ!
- 全体的に高めのパフォーマンス!
- モニター品質がグッド!(240Hz、sRGB100%)
- 約12時間のバッテリー駆動
- Type-C給電でモバイルも快適!
全体的に高いレベルでまとまった高品質なノートパソコンという印象。ホワイトモデルは好きな人にはたまらないし、これだけでも購入に値するって人もいてもおかしくない。
240Hzモニターが活かせる性能か?といわれるとやや疑問は残りますが「大は小をかねる」とも言いますし、あった方がいいに決まっている。そしてsRGB100%の色域は忠実な編集作業を行いたい人にとっても有利なはずです。
駆動時間やType-C給電を備えているのは、もはやモバイルPCにとってマストとも言えるかもしれない。
ちょっとイマイチなところ
- 性能が今ひとつ伸びない
- テンキー非搭載
- ご祝儀価格でコスパは悪い
最大の弱点は、パフォーマンスが伸び切らない点です。チューニングを省電力よりにしつつ、バッテリーもちとパフォーマンスのバランスをとったのかもしれません。ただやはり従来クラスのPCに並ばれているというのはいただけません。
デスクトップ向けのRTX30系がガツンと伸びたのに対し、やや肩透かしを食らったような感じを受けました。購入するならもう少し市場が潤ってきて、情報や価格がこなれた頃でも良いかもしれません。
ASUS TUF Dash F15 FX516PR をおすすめしたい人
ASUS TUF Dash F15 FX516PRをレビューしてきました。
全体的に高い完成度でまとまっており、ホワイトとグリーンが最高にクールなノートパソコンです。パフォーマンス面ではやや物足りない面も見えてしまいましたが、多くの人にとって不満は感じないレベルだと思います。
価格や構成的にハイエンドに届いてもおかしくなさそうですが、あくまでミドルハイあたりに留まったかな?今欲しいなら当然買うべきですが、待てるなら待っても良いのでは?というのが個人的な感想です。
参考
- ASUS公式HP
- はるふれ限定パソコン販売中!(直販よりお得な構成を実現!)
- RAW現像におすすめのパソコンスペックは?