DAIV A5をレビュー!Ryzen搭載で初心者も上級者もおすすめのクリエイティブデスクトップ

マウスコンピューターの「DAIV A5」をお借りしたのでレビューします。
DAIV A5はRyzen CPUを搭載しており、RAW現像や動画編集といったクリエイティブな作業から、息抜きのゲームまでカジュアルに楽しめる万能モデルとなっています。税込15万円前後で購入可能で、無骨でカッコいい筐体が特徴。メンテナンス性、拡張性にも優れています。
初心者から上級者まで楽しめるデスクトップをしっかり評価していきたいと思います!
目次
DAIV A5とは?
マウスコンピューターが展開するクリエイターモデルが「DAIV」です。Intel CPUを搭載したZシリーズとは異なり、DAIV AシリーズはAMD Ryzen CPUを採用しています
もちろん負荷のかかる作業にも耐えられるパフォーマンスがありますし、メンテナンス性、冷却性能という面でもテストを重ねてデザインされています。デスク下に設置しても片手で引き出せるようにキャスターやハンドルを装備し利便性もかねそろえています。
一言で行ってしまえば「安心して使えるパソコン」ということですね。
DAIV A5の特徴をまとめるとこんな感じです。
- コスパ抜群のRyzen 5 5600X搭載!
- GeForce GTX1650で描画性能も高め!
- 品質が高いのに税込15万円台と良心的!
コストを抑えつつも確かな性能を得たい!そんなワガママに応えてくれるモデルです。
写真、イラストといった静止画中心の人には最適ですし、フルHDクラスの動画編集、ゲームもカジュアルに楽しめます。ほとんどのユーザーにとっては十分すぎる性能をですし、仮に使っていくうちに物足りなさを感じても自力でカスタマイズができるのはデスクトップならではです。
初期費用を抑えて、資金に目途が立ったころに上位パーツに乗せ換えるなんて用途でも良さそうですよね!
DAIV A5 スペック
CPU: Ryzen 5 5600X
GPU:GeForce GTX1650(GDDR6版)
メモリ:16GB
ストレージ:256GB SSD+1TB HDD
電源:500W【80PLUS BRONZE】
サイズ:190×490×410 mm
重量:約10.8kg
写真 | 動画編集(FHD) | ゲーム |
◎ | ◎ | 〇 |
DAIV A5はCPUにRyzen 5 5600Xを採用しており、クラス以上の処理能力をもたせてあるという印象を受けます。エントリー的な位置づけからRyzen 5 3600(Ryzen 7 3700X)あたりを採用していてもおかしくないと思うのですが、そうしないのも良心的ですよね。
上位モデルのDAIV A7も同じCPUを採用しているので、そういう意味ではお得感があるともとれます。「パソコンと言えばインテル」というイメージの方も多いかもしれませんが、Ryzenを自作パソコンで数年使っていますが不具合などは起こっていません。
DAIV A5は専用グラフィックにGTX1650を採用しているので、ほどよい描画性能をもっています。メインストレージが256GBは少し少ない気がしますが、プラス1TB HDDのデュアルストレージ構成なので保存領域にも余裕があります。
市場で販売されているデスクトップの中でもトップクラスにカッコいいデザインだと思いますし、これで税込15万円前後というのは良心的。普通におすすめできます!
ベンチマークテスト
CPU性能:Ryzen 5 5600X
DAIV A5は、6コア12スレッドのRyzen 5 5600Xです。効率的に処理を行ってくれるハイパフォーマンスなCPUとなっています。
参考までに、一部のCPUと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
CPU | スコア |
Ryzen 7 5800X | 28495 |
Ryzen 5 5600X | 22168 |
Ryzen 9 3900X | 32816 |
Ryzen 7 3700X | 22719 |
Ryzen 5 3600 | 17808 |
Core i7-12700 | 32016 |
Core i7-11700 | 21739 |
DAIV A5に搭載されているRyzen 5 5600Xは、スコアだけなら従来モデルのRyzen 7 3700Xと同等クラスです。Ryzen 7→Ryzen 5になったことで「スペックダウンじゃん」と感じる人もいるかもしれませんが、このスコアを見てもらえば心配無用なことが理解してもらえるかと思います。(この後ちゃんとチェックします)
ちなみにインテルだと第11世代Core i7-11700に近いスコアになっていますね。第12世代Core i7-12700には劣りますが、Core i7-12700搭載のDAIV Z5は20万円に迫る価格です…DAIV A5との価格差が5万円あることを考えると、周辺機器を揃えたほうが全体的なシステム完成度が高まるかもしれません。
Gen4 SSDにカスタマイズがおすすめ!
DAIV A5には高速なNVMe SSDが採用されていますが、予算に余裕があるならさらに高速なM.2 PCIe Gen4 x4タイプに変更するのがおすすめです。少し高速なタイプを選んでおきたいところです。
【転送(読み込み)速度理論値】
- HDD→200MB/s
- SATA SSD→600MB/s
- NVMe Gen3→4000MB/s
- NVMe Gen4→7000MB/s
実測値は約2500MB/sでした。クラスなりの速度という印象ですが、メディアを読み書きする機会の多いクリエイターならより速度にこだわるのもよいでしょう。
GPU:GeForce GTX1650(GDDR6版)の性能
DAIV A5にはGeForce GTX1650(GDDR6版)が採用されています。フルHD動画編集や、カジュアルにゲームを楽しむなら申し分ありません。
FF15のゲームスコア
モデル(GPU) | 設定 | スコア |
DAIV A5 (GTX1650 GDDR6版) | 1920×1080(標準品質) | 5687(やや快適) |
DAIV A5(旧) (GTX1650S) | 1920×1080(標準品質) | 6838(快適) |
機種不明 (GTX1060) | 1920×1080(標準品質) | 5800(やや快適) |
G-Tune PM-B (GTX1660S) | 1920×1080(標準品質) | 8500(快適) |
DAIV Z7 (RTX3060) | 1920×1080(標準品質) | 11522(とても快適) |
3840×2160(標準品質) | 4274(普通) |
FF15のスコアはフルHD標準品質でやや快適という結果になりました。
過去のテスト結果をひろってきたところ、GeForce GTX1060(3GB)と同等クラスのスコアだということがわかりました。ライトユーザーに人気のあったGTX1050Ti、RADEON RX570よりも高い数値で使い勝手が良さそうです。
GTX1650 GDDR6版なら画質を調整すればほとんどのゲームは動くでしょうし、人気のバトロワ系タイトルもしっかり遊べると思います。
個人的には旧モデルに採用されていたGeForce GTX1650SUPERが気に入ってたのですが、市場からほぼ消滅しつつあるので選びようもありません…
クリエイト性能をチェック
RAW現像
実行速度をチェックするためにRawTherapeeを使って100枚のRAW現像にかかった時間を計測します。(設定はJPEG品質は90%、高画質です)
モデル | CPU | 時間 |
DAIV A5 | Ryzen 5 5600X | 2分43秒 |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 5800X | 2分39秒 |
DAIV A5(旧) | Ryzen 7 3700X | 3分12秒 |
DAIV Z7(新) | Core i7-12700 | 2分16秒 |
G-Tune XM-Z | Core i7-10700K | 2分55秒 |
RAW現像処理時間は2分43秒でした。
従来モデルのRyzen 7 3700Xよりも高速化していますし、上位のRyzen 7 5800Xとそん色ない処理時間です。また第10世代のCore i7-10700Kよりも速くなっていますが、第12世代には大きく離されています。
動画編集
Resolveを使って動画編集のテストを行いました。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の4Kデータをレンダリング(フルHD)の時間を測定しています。
モデル | 構成 | 処理時間 |
DAIV A5 | Ryzen 5 5600X×GTX1650(GDDR6版) | 1分47秒 |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 5800X×RX6700XT | 1分25秒 |
GALLERIA XA7R-R36 | Ryzen 7 3700X×RTX3060 | 1分36秒 |
DAIV Z7(新) | Core i7-12700×RTX3060 | 1分12秒 |
G-Tune XM-Z | Core i7-10700K×RTX3070 | 1分35秒 |
動画の書出時間は1分47秒で、体感的にも速いと感じられるレベルです。フルHDクラスの動画編集なら苦もなくこなす印象で、Ryzen 7と比較しても差は大きくないように感じました。
4Kなどの高解像データや、より高度な編集作業を行う人なら上位クラスを選ぶほうが良いでしょうが、これくらいの処理能力があるなら、これからYouTubeの動画投稿を始めようかなと考えている人にも良さそうだと思います!
DAIV A5 ベンチマーク
続いては、CPU、GPU、メモリ(RAM)、ストレージのパフォーマンスチェックのために「Novabench」でテストします。
モデル | DAIV A5 | DAIV Z7 |
総合 | 3494 | 4580 |
CPU | 2106 | 2445 |
GPU | 881 | 1427 |
RAM | 325 | 355 |
Disk | 182 | 353 |
DAIV A5は全体的にクリエイトモデルらしいスコアが出ています。
上位クラスのDAIV Z7は高いスコアが出ているので、今回のレビューを通して性能に不満を感じそうなら検討してみてください。ちなみにDAIV A7を検討している人は、GPUのスコアを入れ替えると参考になるかと思います。
DAIV A5の感想や評価
メリット
- 上位モデルと変わらない処理能力(CPU)
- 写真、映像、イラスト、ゲームなどに使える
- グラフィック性能も結構高め
- 15万円台とは思えない完成度!
DAIV A5は、価格と性能をはかりにかけても十分納得感のあるモデルだと思います。ライトユーザーならそのままの構成で使っても良し、こだわり派はカスタマイズして使っても楽しそうです。
市販のデスクトップの中では、最高クラスにカッコいいデザインだと思いますし、ハンドルやキャスターは何気に便利です。カスタマイズベースとして欲しい気がしてきました…(笑)
CPUの格下げ(Ryzen 7→Ryzen 5)や、従来モデルから少し価格が上がったりと不安要素もありましたが、検証を重ねた結果は納得できるものでした。
デメリット
- カスタマイズ項目が少ない
- SSDの容量がもう一歩ほしい
- 大きいから場所をとる
DAIV A5のデメリットは、カスタマイズ項目が少ないところです。CPU、GPUの変更はもちろん、CPUファンなどの変更にも対応できないのは少々残念です。デスクトップでメンテナンス性には優れているので、自力であれこれする楽しみはありますけどね!
もしゆくゆく上位GPUに変更するつもりの方は、500W電源を700W以上にしておくと良いですよ!
DAIV A5をおすすめしたい人
DAIV A5をレビューしてきました。
Ryzen 5 5600X×GTX1650(GDDR6版)の組み合わせで、十分すぎるパフォーマンスを発揮!高品質な筐体、国産であることを考えるとクリエイターにも安心ではないでしょうか。PCパーツの高騰で自作をするのも難しい条件がそろっていますし、いっそBTOで仕上げてしまうのは賢い選択のような気がします。
RAW現像、フルHDクラスの動画編集を行いたいクリエイターさん、ライトゲーマーさんにおすすめできるモデルだと思います!
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最後までお読みいただきありがとうございました。