DAIV 5N/5N-OLEDレビュー!RTX2060搭載で4K動画編集にも対応したノートパソコン

DAIVの「5N(5N-OLED)シリーズ」をマウスコンピューターさんにお借りしたので紹介します。こちらのモデルは、DAIV NG5810/NG5820の改名モデルとなっています。
CPUにはCore i7-9750H、グラフィックにGrForce RTX2060を搭載し、パフォーマンスを向上。4K動画編集や重量級のゲームも快適に動作できるくらい高性能です。プロ意識の強い方や、より高い処理能力を必要としているクリエイターさんにとっては武器になるかと思います。
それでは実際にDAIV 5N/5N-OLEDシリーズを使ってみた感想や、開封の様子をご覧いただきたいと思います。
※2020年7月に新モデルが登場しました!→DAIV 5N(2020)レビュー
※この記事は過去記事に修正を加えて公開しております。モデル変更に伴い、仕様には変更がある可能性がございますのでご了承ください。
DAIV-5N/5N-OLEDシリーズとは?
マウスコンピューターが展開するクリエイターモデルが「DAIV」です。過去の人気ランキングでは、第3位にNG5800(現5N)シリーズが食い込んでいたこともあります。メモリが32GBのタイプ(DAIV-NG5800U1-M2SH5)でした。
カメラの解像度が増え、4Kなどの高画質な動画も身近になってきていますし、これからもその傾向は高まってくるでしょう。そのため高性能なノートパソコンを求める人も増えきていると推測できます。
5N/5N-OLEDシリーズの特徴をまとめるとこんな感じです。
- 高性能なCPU「Core i7-9750H」が搭載されている
- 強力なグラボ「GeForce RTX2060」が搭載されている
- 色域が高いモニターが編集作業に向いている
- デスクトップ並みの処理能力を持っている
- ナローベゼル採用ですっきりとしたデザイン
- モバイル環境でも高度な編集作業が可能になった
- DCI-P3比100%4K-UHDパネルを搭載(DAIV 5N-OLED)
DAIV-5Nのラインナップ
「DAIV 5N」と「DAIV 5N-OLED」の2ラインが販売されています。大きなちがいはディスプレイの性能になります。
- 5N(旧NG5810)→フルHD(NTSC比72%)
- 5N-OLED(旧NG5820)→4K-UHD(DCI-P3比100%)
DAIV 5N/5N OLEDシリーズのラインナップ
モデルが切り替わった直後ということもあり、新旧入り交じる状態でわかりにくいかもしれません・・・代わりにラインナップが2モデルだけになったので選びやすくなりました。あとはカスタマイズで対応していく形ですね!
DAIV 5N | DAIV 5N-OLED |
![]() 15.6型 フルHDDノングレア | ![]() 15.6型 4K-UHDグレア |
Core i7-9750H | |
GeForce RTX2060 | |
16GB PC4-19200 | |
512GB SSD NVMe対応 | |
179,800円 | 229,800円 |
公式HPでチェックする |
基本構成が全く同じで、ディスプレイに変化をもたせています。
Intel製CPU Core i7-9750Hは超定番!
現在市場で流通しているハイスペックなノートパソコンのCPUはCore i7-8750Hであることが多いです。6コア12スレッドで効率的に処理をしてくれますし、ほとんどの人にとってこれ以上を必要とすることはないと思います。
参考までに、一部のCPUと比較した例をご覧ください。
CPU | スコア | |
新モデル | Core i7-9750H | 13740 |
従来機 | Core i7-8750H | 12484 |
旧モバイル用CPU | Core i7-7700HQ | 8816 |
デスクトップ用CPU | Core i7-8700 | 15158 |
Core i7-9750Hは、デスクトップ用CPUのCore i7-8700にはやや及ばないものの十分に高いスコアを示す。
GeForce RTX2060の性能に感動!
RTX2060はミドルクラス帯のグラフィックになりますが、そのスコアはGTX1080あたりと同等かそれ以上とも言われています。
マウスコンピューターの公式ホームページには「4Kの映像処理にも対応した GeForce RTX™ 2060 を搭載、写真などの画像編集だけでなく、高解像の映像編集など高負荷のかかる作業をより快適に行うことが可能です。」という記述があります。
※PassMark社の公開しているベンチスコアを参考に作成しております。性能を保証をするものではありません。
RTX2060の性能が、本当にGTX1080と同等クラスであるなら公式のうたい文句にも納得がいきます。ちなみにGTX1070Tiは7万円前後で販売されていますが、RTX2060は4万円前後でコスパにも優れています。
「性能を持たせながらも価格を抑えたい」という理想を叶えた夢のようなグラフィックボードという訳です。ただしビデオメモリが6GBなので、より高負荷な作業は8GB以上のビデオメモリを搭載した製品を選ぶほうが無難だと思います。
DQ10のベンチ結果
ドラクエ10は軽いゲームなので予想通り余裕を感じさせる結果になりました。これはもう少し重たいゲームを動かした時の結果が楽しみです。
FF15のベンチ結果
来ましたドンっ!!4K解像度の標準品質で普通という結果です。ノートでこれだけのスコアをたたきだすなんて意味がわかりません。時代の進化に置いていかれそうになってます・・古いパソコンを使っている人だったら、その進化にきっと驚くはずです。
フルHDに解像度を落とすと快適さはグンとアップします。
来ましたドドンっ!!GTX1050では3493(普通)という結果だったので、RTX2060の8173はダブルスコア以上の差がついていますね。
この結果からもゲームを高設定で遊びたい人はもちろん、4K動画編集を予定している人や、長期的な目で見て少しでも余裕を持たせたい人にはDAIV 5N/5N-OLEDシリーズは良い選択になるかと思います。
高速なSSDを搭載!

NVMe対応のSSD

一般的なHDD
まだHDDを主流で使っている会社や個人さんは多いかと思いますが、SSDの速度は一度体験したら戻れないくらい快適です。
DAIV 5N/5N-OLEDシリーズの多くが採用しているNVMe対応SSDは、HDDと比較して15倍以上も高速です。(前モデルのスコアを掲載しています。)
クリエイティブな用途に使いたいなら、高速なデータのやりとりが必須。速度が速いことは理想的とも言えるのでDAIV 5N/5N-OLEDシリーズはその条件を満たしています。
RAW現像・動画編集クリエイティブ作業は快適?
せっかくお借りしたので、色々と作業に使ってみましたが、RAW現像や動画編集もそこそこいけます。
まずRAW現像ですが、無料ソフトの「RawTherapee5.4」を使って100枚のRAWデータの一括返還にかかった時間は3分55秒でした。(設定はJPEG品質は90%、高画質です。)
旧モデルに搭載されていたCore i7-8750Hでは、4分06秒だったので短縮化につながっています。劇的とまでは言えないものの、確かな結果として数字に表れているので安心しました。
DAIV 5N/5N-OLEDシリーズは動画編集には使える?
動画編集には無料ソフトのResolveを使いテストをしました。まず4Kのデータを編集できるかテストしましたが、編集作業中も一度も止まったりすることなく快適でした。むしろノートパソコンでこれだけの動画編集ができることに驚きです。
書き出しも速くストレスを感じるような場面が全くありません。お仕事で使うなら、デスクトップCPUのほうが作業短縮の恩恵は得られるでしょうが、一般ユーザーなら十分だと言える性能。
ノートパソコンのコンパクトさや、モバイル性のほうがメリットに感じる人も多いでしょう。
DAIV-5N/5N-OLEDシリーズの外観・開封写真
性能のことにふれるのはこのくらいにして、次は外観デザインや使い勝手の感想に移っていきたいと思います。
化粧箱付きで高級感がある
マウスコンピューターの中でもDAIVは高級なブランドというイメージがあります。BTOパソコンメーカーは無駄を省いて価格的なメリットを出すことが多いですが、DAIVは化粧箱のデザインも良く、手にしたときの満足感が得られます。
ピンクのおくるみを着て登場。大事にされながらここまできたんだね・・
バッテリーは自分で取り付ける必要あり
付属品は簡単な取説や、ACアダプター、電源コードなどです。ちょっと目新しいのが、バッテリーを自分で取り付けるタイプになったことです。精密ドライバーが必要なので用意しておきましょう。
ネジを止めないと確実に外れますので取り付けは必須です。こういうことをユーザーまかせにしてしまうのはちょっといただけません。ファン部が肉抜きだけでなく、金属製のメッシュになって少し高級感がアップしています。
ブラックベースの武骨なデザイン
黒をベースにしたデザインなので、特に良いところも悪いところも気になるところもありません。いたって普通かなという印象です。(←誉め言葉です笑)
シックというか武骨というか、どちらかと言うと男性的なイメージを受けます。黒なので指紋はどうしても目立ってしまいます。
重量は2.4kgなので持ち運びは可能ですが、1日持ち歩くのには向いていません。会社⇔自宅を行き来して設置したりする分には良いでしょうが、あまり頻繁だと酷でしょう。性能をしっかりと発揮させるためにアダプターもやや大きめです。
ACアダプターはiPhoneを一回り大きくして、厚みを3倍くらいにした感じです。
指紋認証付きのタッチパッド!キーボードはやや不満が残る
指紋認証付きのタッチパッドで防犯性は高いです。ちょうどシールが貼ってある真下のところから浮き上がってくるのもカッコよかったです。感度も悪くないですが、深めのクリック感がイマドキを感じさせない・・・
そしてキーボードですが、ゴムっぽい素材で静かに打てるのは良いのですがある原因でごタイプが多く、テキスト中心には使いづらい印象を持ちました。
Enterの縦ラインが狭くなっており、やや気を使いながらタイプしないといけません。Shiftや?も少し小さくなっています。Back spaceを押そうとして¥やNum Lockになってしまうこともあり、慣れるまでちょっとしたストレスになります。
僕の用途だと、テキストも多いので気持ちが良い配列とは言い難かったです。どちらかと言えば、マシンの処理能力に期待する製品だと感じました。
DAIV 5NはNTSC比約72%の広い色域をカバー
ナロー(狭小)ベゼル採用により、余計な外枠が視界に入り込まないためすっきりとした印象を与えます。またNTSC比 約72%液晶(参考値 sRGB比換算 約102%に相当)でリアルに近い色で編集作業を楽しむことができます。
良いディスプレイで写真を見るのは、それだけでも楽しさがちがいます。写真が趣味で、まだ普及タイプのディスプレイを使っているなら一度体験してみることをおすすめします。自分の撮影した写真の本来もっているパワーを感じされるはずです。
「あれ?写真うまくなった?」と幸せな気分に浸ることができますよ(笑)
DAIV 5N-OLEDシリーズは有機ELパネルを採用
DAIV 5N-OLED(旧NG5820)シリーズは、4K-UHD有機ELパネルを採用。色域はsRGB規格よりも広い、DCI-P3に対応しています。
DAIVのノートパソコンで唯一のグレア(光沢)タイプということもあり、プリントを見ているような表現の緻密さを感じます。
マウスコンピューターの公式HPによると、これにより白から黒にかけての階調が豊かに表現できるだけでなく、滑らかなグラデーションを再現することが可能になったとのこと。さらにWindows 10のHDR機能にも対応し、HDR対応コンテンツの制作に必要な色味や明るさを表現することができます。

フルHD表示、画面はいっぱい

4K表示、スペースに余裕が生まれた
4Kほどの解像度があると、一度に表示できる情報も増えます。一度に100枚以上のサムネイルを並べることもでき、画像の整理や捜索も容易に行えました。15.6型で4Kに対応しているノートパソコンはそう多くないので、選択肢の1つとして魅力的に写ります。

お化けみたいに映り込む…
グレア(光沢)パネルの欠点である映り込みだけは避けられません。
とてもきれいで没入感のあるディスプレイであることは確かなのですが、目の負担は小さいとはいえず疲れると思います。テキスト中心の作業ならアンチグレアのフィルムを貼りたくなるでしょうね。
DAIV 5N/5N-OLEDシリーズのインターフェース
インターフェースは、カードリーダー、HDMI、Mini DisplayPort、USB3.1(Type-A、Type-C)など一通りそろっています。UHS-II対応カードリーダーや、Thunderbolt 3対応なのでデータ転送も高速です!
DAIV-5N/5N-OLEDシリーズの感想や評価
5N/5N-OLEDシリーズの良いところ
- ノートパソコンなのに高い処理能力!
- 広色域の液晶ディスプレイを搭載!
- RTX2060による圧倒的なグラフィック性能!
- 4K動画編集ができるスペック!
- 最新ゲームも快適に遊べる
DAIV 5Nシリーズは、その処理能力の高さが最大のウリでしょう。特にグラフィック性能に関しては、これまでよりも期待がもてるようになったと感じます。
5N/5N-OLEDシリーズのデメリット
- モバイル性がやや劣る
- キーボードの使い勝手がイマイチ
- グレアは疲れるかも(5N-OLED)
DAIV 5N/5N-OLEDシリーズはボディの厚みや、ACアダプターの大きさ、そしてバッテリーライフが約7時間だったりとモバイル性が高くないのがつらいポイントです。とは言え、そのおかげで高い処理能力を有しているのも事実ですからトレードオフでしょうね。
それにしてもキーボードに関しては不満が残ってしまいました。ノートパソコンの本体では、直接身体に触れる唯一のパーツと言っても過言ではありません。別売りのキーボードを使えば解決ですが、そういう問題でもないような気はします。
DAIV 5N/5N-OLEDをおすすめしたい人
- 処理能力の高いノートPCが欲しい人
- モバイル環境でも妥協したくない人
- グラフィック性能が高いノートPCが欲しい人
- ディスプレイの品質が良いノートPCが欲しい人
- プロ意識や制作活動中心のクリエイター
- 4K動画編集用のパソコンとして使いたい人
DAIV-5N/5N-OLEDシリーズをレビューしてきましたが、その処理能力の高さには感動を覚えるほどでした。これくらいの性能があれば、一般ユーザーなら不満を感じず使うことができるかと思います。
特に4Kディスプレイを採用したDAIV 5N-OLEDシリーズは美しい表現力をもっています。いっそのこと大きな外部ディスプレイを片付けて、置き換えようかと考えたくらいです。モバイル環境でハイレベルな処理をしたいクリエイターや、自宅スペースが限られているユーザーにはおすすめしたいパソコンです!
最後までお読みいただきありがとうございました。