DAIV 5Nレビュー!高性能小型化したクリエイター向けPC

※2021年モデルが登場したのでレビューしています→DAIV 5N(2021)レビュー
マウスコンピューターより「DAIV 5N」(2020年モデル)が新登場!実機をお借りしましたのでレビューします。
第10世代Core i7-10870H×RTX2060搭載で、写真編集だけでなく映像処理にも最適なノートPCです。従来モデルよりも約30%ほど軽量化(1.77kg)に成功し、よりモバイル性能を高めてきました。
それではどうぞ!
目次
DAIV 5Nの特徴とスペック
マウスコンピューターが展開するクリエイターモデルの「DAIV」から登場した新モデルです。
ちょっとしたデスクトップよりもハイスペックなマシンで、最新パーツがこれでもかと贅沢に盛り込まれたリッチなパソコン。前モデルでもパフォーマンスには定評がありましたが、軽量化に成功したことによりモバイル環境下で使いやすいPCになりました。
DAIV 5N(2020)の特徴をまとめるとこんな感じです。
- Core i7-10870Hを搭載!
- リアルな映像体験が可能なRTX2060搭載!
- 1,77kgとモバイル可能な重量が嬉しい!
モバイルパソコンは軽さを重視するため比較的非力なマシンに仕上がりがち・・パフォーマンスが高いPCが必須なクリエイターの悩みの種でした。DAIV 5Nはそんな問題を解決するべく投入された新製品で、パフォーマンスは高いのにモバイルしても負担の少ないサイズ・重量を実現しているのが素晴らしい!
DAIV 5Nの性能(スペック)
CPU:Core i7-10870H
グラフィックス:GeForce RTX2060
メモリ:16GB or 32GB
ストレージ:512GB NVMe SSD
液晶:15.6型 フルHDノングレア(sRGB比100%)
サイズ:355.5×236.7×19.9
重量:約1,77g
Core i7-10870Hのテストには「マウスってどうなのよ?」広告掲載モデルを使用。CPU変更、32GBメモリで作業効率が変化するのかチェックしたいと考えています。
写真 | 4K動画編集 | ゲーム |
◎ | ◎ | ◯ |
DAIV 5Nは高解像度データの処理にも負けないパフォーマンスを備えているので、RAW現像をはじめ、4K動画編集にも対応可能となっています。
パワーがある割に軽量ですので、外に持ち出して使おうと思えるパソコンだったりもします。
薄型なのも手伝ってバッグへの収納もスムーズです。
DAIV 5N(2020)をレビュー
DAIV 5N(2020)の外観デザインをチェック
従来のDAIV 5Nはブラックカラーでしたが、2020年モデルはシルバーっぽくなりました。軽量さとあわせてカラーリングも明るくなったのは個人的には好き。
電源ボタン横には、パフォーマンス切り替えボタンがあります。軽度な作業はバッテリー消費を控えめにした「エンターテイメントモード」を、後負荷な作業には「パフォーマンスモード」に変更して使えます。
従来モデルよりも約30%軽量化!
最も注目しているのが軽量化です。従来モデルの2.5kgから1.77kgへと大幅な軽量化に成功しています。従来モデルはモバイルにちょっとつらかったんですよね。
駆動時間は約5.5時間でフルタイムにはちょっと物足りない感じではありますが、これだけ高性能なPCにバッテリーもちまでもとめるのは酷かもしれません。
ACアダプターは相変わらず大きく、実際に量ってみると846gもありました。本体とACアダプターを合わせると約2.6kgになります。持ち出せるギリギリの重さという気がしますね。
従来モデルだと本体だけで約2,5kgあったことを考えると、新モデルにすることでACアダプターが消えるくらいの重量です。パフォーマンスを考えると本当に軽い!
キーボード
借り物なので保護シールを剥がせないチキンが僕です(笑)
キーボード配列はクセが少なくタイピングしやすいと思いました。またタッチ感もソフトで静かなので、カフェで作業しても気にならないのがありがたいです。
上下ボタンが小さいのと、テンキーが打ちづらいかなー?という印象。ちょっと気になるかもくらいなので慣れれば問題なさそうです。
バックライトも搭載しており暗い場所でもタイピングが可能。カラーパターンは管理ソフトで自由に設定できます。ちょっとゲーミングモデルみたいにしてみました(笑)
インターフェース
インターフェースはHDMI、Thunderbolt 3、USB3.0×2、USB3.1(常時給電対応)、micro SDカードリーダー(UHS-1)、ヘッドフォン・マイクなどです。高速なWi-Fi 6にも対応しています。
クリエイトモデルなのでSDカードは通常タイプが欲しいところですが、micro SDでもないよりはマシ。(実際助けられました)
ディスプレイ
液晶はsRGB比 約100%の色域に対応した15.6型フルHD ノングレアを装備。本格的な編集作業にはちょっと物足りないかもしれませんが、Thunderbolt3にも対応してくるなどインターフェース面が充実しているので「カラーマネジメントディスプレイ」を使うのもおすすめです。
個人的に気に入ったのは、新型DAIV 5Nは目が細かいのか?文字がくっきり見えるんですよね。文字の輪郭がしっかりしているのでブログを書いていても気持ちがいいです。もちろんこの記事もDAIV 5Nを使って書いています。
4K-UHD有機ELパネル搭載モデルが登場!(DAIV 5N-OLED)
2020年8月に4K-UHDモデル「DAIV 5N-OLED」が登場しました!コントラストや発色がより美しい美麗モニターを求める人はこちらがおすすめです。
また作業領域もフルHDモデルよりも4倍程度広いため、クリエイト作業で情報をたくさん並べたい人にも最適となっています。
注意したいのはゲーミング目的で購入を検討されている人です。4K解像度でゲームを遊ぼうと思うと、PCへの負荷が一気にハネ上がるためDAIV 5Nのスペックであっても快適性を得るのは難しいでしょう。
DAIV 5Nの性能面をチェック
Core i7-10870Hの性能!CPUを比較
第10世代Core i7-10875HとCore i 7-10870Hは8コア/16スレッドを採用するハイパフォーマンスなCPUです。細かく見れば小さな違いはあるもののほぼ同性能と考えられ「リニューアルして性能が極端に下がった」という心配は無用でしょう。
参考までに他モデルと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
モデル | CPU | スコア |
DAIV 5N(最新モデル) | Core i7-10870H | 16195 |
DAIV 5N(2020年前期) | Core i7-10875H | 15814 |
DAIV 5N(従来モデル) | Core i7-9750H | 11439 |
DAIV Z7 | Core i7-9700 | 13752 |
Core i7-10870Hに変更され約2%ほどスコアは伸びましたが、体感できるほどの差になっているかは疑問。Core i7-10875Hは従来モデルのCore i7-9750Hと比較すると約38%も高性能化しています。
従来モデルをRAW現像や動画編集で使っても大きな不満は感じませんでしたが、最新モデルになるとさらに快適ですね。なんならCore i7-9700よりも高いスコアをマークしており、デスクトップパソコンすらも不要にしてしまう勢いです。
RAW現像の処理時間を計測
なかなか期待できそうだというのはわかりましたが、実行速度はどの程度なのか?RAW現像にかかった時間を計測します。
無料ソフトのRawTherapeeで100枚のRAW現像にかかった時間を計測しました。
モデル | CPU | 時間 |
DAIV 5N(最新モデル) | Core i7-10870H | 3分08秒 |
DAIV 5N(2020前期モデル) | Core i7-10875H | 3分23秒 |
DAIV 5N(従来モデル) | Core i7-9750H | 3分55秒 |
DAIV DGZ530 | Core i7-9700K | 3分30秒 |
G-Tune PL-B | Core i5-9400 | 4分02秒 |
最新モデルが最も早く現像処理を終えています。旧世代とはいえデスクトップCPUさえ凌駕する性能には感動すら覚えます。
クリエイティブな作業はパワーが必要なシーンも多いのでデスクトップが主流でしたが、これだけ高性能ならかなりの作業を任せることができそうです。
最新モデルは32GBメモリでチェックしているので、その影響が大きいのかもしれません。
GPU:GeForce RTX2060の性能
DAIV 5Nに搭載されているのはGeForce RTX2060です。ここは従来モデルから据置きになっていますね。
欲を言えばDAIVにもそろそろRTX2070を搭載したモデルが登場してほしいのですが、現状これで十分でしょという判断なのかもしれません。
FF15のスコアを比較
重量級タイトルのFF15でゲーミング性能をチェックします。
モデル | 設定 | 結果 |
DAIV 5N(2020) | 3840×2160(標準設定) | 3301(普通) |
1920×1080(標準設定) | 9013(とても快適) | |
DAIV 5N(従来モデル) | 3840×2160(標準設定) | 3001(普通) |
1920×1080(標準設定) | 8173(快適) |
従来モデルよりもDAIV 5N(2020)のほうが約10%ほどスコアが伸びています!ちなみに2020年前後期モデルで差はありませんでした。
FF15はCPU性能によってもスコアが変化するイメージがありますが、同じGPUなので正直そこまで期待していませんでした。少し改善したら良いなーくらいの気持ちだったのに、しっかりと性能を伸ばしてきたのは好印象です。
これにはカラクリがあって、ACアダプターを180W→230Wにパワーアップして性能を引き出したとのこと。
DAIV 5N(2020)で動画編集を試す
動画編集は無料ソフトのResolve使って、ミラーレスカメラで撮影した4KデータをフルHDへレンダリングする時間を測定しています。
5分程度の動画を書き出すのに2分で処理が終わってしまいました。これはミドルハイクラスのデスクトップパソコンと同水準です。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
DAIV 5N | Core i7-10870H×RTX2060 | 約2分 |
Core i7-10875H×RTX2060 | 約2分 | |
DAIV Z7 | Core i7-9700K×RTX2060S | 約2分 |
編集作業中にもたつきやストレスを感じるようなシーンはありませんし、十分すぎる動画編集能力を備えていると思います。
Core i7-10870Hの処理速度は「1分59秒」でした。動画編集における性能差は体感できるほどではありません。
SSD(Cドライブ)の性能
従来モデル
最新モデル
SSDはちょっと高性能なパーツが採用されたのか転送速度がアップしています。読込速度が2000MB/s→2400MB/sになっていました。トップクラスの性能という訳ではありませんが、十分サクサク感を得られる速度です。パソコンの起動もアプリのインストールも快適でした。
DAIV 5N(2020)のトータルスコア(総合力)
続いては、CPU、GPU、メモリ(RAM)、ストレージのパフォーマンスチェックのために「Novabench」でテストします。
モデル | DAIV 5N(2020後) | DAIV 5N(2020前) |
総合 | 3281 | 3249 |
CPU | 1698 | 1734 |
GPU | 1044 | 1057 |
RAM | 326 | 265 |
Disk | 213 | 193 |
メモリが16GB→32GBの違いがあるのでその差は当然として、ちょっとしたテストならその差は感じられない程度。性能がUPしたのはSSDのみと言っても良さそうな雰囲気です。
DAIV 5Nのデメリットは?
- ファンがうるさめ
- バッテリーがもたない
ここまで褒めちぎってきたDAIV 5Nですが、当然気になるところもあります。それは「静音性に欠ける」ということです。要はうるさいです。
高性能かつ薄型なので、冷却性を保つためには仕方ないとは言えファンの音がずーっと聞こえてくるのは気になりました。
特にFF15などの高負荷時はゲーム音の邪魔になるくらい、はっきり言って耳障りです。ブログなどの軽作業でも「サー」っと扇風機の弱くらいの音が聞こえてくるのはさすがにちょっと参りました。
そこでパフォーマンスを落として「省エネ」モードにすることで、カフェ作業でも気にならないくらいの静音性は確保できました。
設定はWindowsメニューからControl Centerを開いて省エネにチェックを入れるだけ。とても簡単です。
それとパフォーマンスが高いだけにバッテリーはもちません。見ているだけでも目盛りはもりもり減っていきます(笑)
カフェでブログを書くのに約1時間半ほど使ってみたところ40%消費していました。ACをつないでいないと自然と消費を抑える仕組みのようですが、それでも減りは早いですね。
実際のところ3時間ちょっと使えたら良いところという感じがします。パフォーマンスモードならさらに短くなるので、バッテリー駆動は保険くらいに考えていたほうがよさそうです。
DAIV 5Nをおすすめしたい人
- モバイル環境で戦いたいクリエイター
- 高いグラフィック性能が欲しい人
- 高性能×軽いを両立したモデルが欲しい人
- ゲーミング性能をそこそこ求める人
- 本格作業に対応できるメインノートを探している人
DAIV 5N(2020年モデル)を紹介してきました。
ハイパフォーマンスと軽量さをかねそろえた万能モデルとして、DAIVの新定番になっていきそうなモデルだと感じました。モバイル環境で動画編集をしたいYOUTUBERや、動画クリエイターに最適なパソコンでしょうね。
薄型化しているのにパフォーマンスは犠牲になっていない(むしろ向上している)ところも素晴らしい。マウスコンピューターは性能をしっかり引き出すのが上手なメーカーだとつくづく思いますね。
マウスコンピューターは、安心の国内生産に加えて、サポート面でも定評があるので安心ですよ→【独自取材】マウスコンピューターのカスタマーサポートセンターへ潜入!
最後までお読みいただきありがとうございました。