G-Tune PM-Aをレビュー!激安モデルなのに性能もそこそこ高いデスクトップパソコン

メーカー様より「G-Tune PM-A」をお借りしましたのでご紹介します。
税別7万円台で購入可能なG-Tuneブランド最安値モデルです。本体はゲーマーの意見を反映したシンプルなデザインで使い勝手の面では優秀。後はどれくらいのパフォーマンスを発揮してくれるのかが気になるところです。
安かろう悪かろうになっていないかしっかりとチェックしましたので参考にしてください。
目次
G-Tune PM-Aの特徴とスペック
マウスコンピューターが展開するゲーミングモデルが「G-Tune」です。
ゲームはパソコンにとって高負荷な作業なので、いい加減な性能だと快適にプレイができません。パフォーマンスの高さは必須で、長時間プレイにも耐えられるように、冷却性(エアフロー)などの点にも目を向けて作られてるのが特徴です。特に映像処理を担当するグラフィックは強化してある傾向にあります。
G-Tune PM-Aの特徴をまとめるとこんな感じです。
- ゲーミングモデル(G-Tune)最安値!
- ライトユーザーには十分なスペック!
- 意外と多用途に使えてしまう性能!
この価格帯では専用グラフィックを搭載していないモデルもありますが、ゲーミングモデルなのでちゃんとGeForce GTX1650SUPERが搭載されています。メインがSSD、サブがHDDというデュアルストレージ構成になってるのも地味にすごい。スペック面で気がかりなのはメモリが8GBということくらいです・・・
少し前なら考えられないくらいお得すぎる構成になっていると思います。
G-Tune PM-Aのパーツ構成
CPU: Ryzen 5 3500
GPU:GeForce GTX1650 SUPER
メモリ:8GB
ストレージ:256GB NVMe SSD+1TB HDD
電源:500W【80PLUS BRONZE】
サイズ:188.8×410.5×400
重量:約10.9kg
写真 | 動画編集 | ゲーム |
◯ | ◯ | ◯ |
G-Tune PM-Aは、コストを抑えつつゲームを楽しみたい人におすすめのモデルです。
ゲーマーからアンケートをとってデザインされており、とても使い勝手が良いマイクロタワー型デスクトップパソコンとなっています。重量級タイトルを動作させるにはちょっとつらい性能で、リアルタイムのゲーム実況とかは厳しい印象。フレームレートや解像度に強いこだわりのない人なら検討範囲だと思います。
RAW現像や動画編集でも使ってみましたが「意外とイケるかも」という印象。価格が価格なので正直なめてました・・・
G-Tune PM-Aの外観チェック
フロント部分には電源ボタンやUSB類があるほか、HDMIも用意されているのが目新しいです。VRゴーグルなどを使いたいという要望に応えたとのこと。天面はフラットでガジェット類を置けるようになっています。
配線が気になる方は裏面にもちゃんと用意されているのでご安心を!
エアフローも考えられており、底面には外気を取り入れるためにガッツリと肉抜きされています。ホコリの進入を防ぐためにマグネット式のフィルターがついているのも好印象。
すぐそこにはグラフィックカードなどの熱源が確認できます。これならしっかりと冷やせそうですね!
電源は上部に設置されており、配線もすっきりとしているのがいい感じです。サイドパネルを強化ガラスにできるので「魅せるパソコン」にしたいユーザーはカスタマイズを推奨します。
ストレージベイは右上にあり、3.5型×1、2.5型×2を搭載することができます。データが多くなりがちなクリエイターには少し物足りないかもしれませんね。大容量のものを選んでおかないと後悔しそうです。
サイドパネルは引っ掛かりがないので、ネジを残した状態で引き抜くと内部にアクセスしやすいです。
G-Tune PM-Aの性能チェック
Ryzen 5 3500の性能
6コア6スレッドの第3世代Ryzen 5 3500を採用しています。パソコンの頭脳とも言われる大切なパーツなので、下位グレードとはいえ妥協は禁物です。
参考までに他モデルと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
モデル | CPU | スコア |
G-Tune PM-A | Ryzen 5 3500 | 12780 |
自作PC | Ryzen 5 3600 | 17819 |
G-Tune PL-B | Core i5-9400 | 9662 |
Ryzen 5 3500はいわゆる廉価モデルになりますが、ライバルで同じ6コア6スレッドのCore i5-9400より約32%高めのパフォーマンスを発揮することがわかりました。Core i7-9700と比較しても約10%程度しかスコアが落ちないって・・・良い意味でやばすぎます!
RAW現像でCPUをテスト
スコア差ではかなり優秀だということがわかりましたが、実行速度はどれくらいなのか?RAW現像でテストしていきます。
テストの内容は、無料現像ソフトの「RawTherapee」を使って100枚のRAWデータの一括変換にかかった時間を計測。(設定はJPEG品質は90%、高画質です)
いくつかのモデルでも同様のテストをしていますので、参考までに結果をどうぞ。
モデル | CPU | 時間 |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 3700X | 3分12秒 |
自作PC | Ryzen 5 3600 | 3分59秒 |
G-Tune PM-A | Ryzen 5 3500 | 4分27秒 |
DAIV Z5 | Core i5-9400 | 4分04秒 |
G-Tune PL-B | 4分02秒 |
Core i5-9400と比較して若干時間がかかっているように思えますが、搭載メモリが8GBだからでしょう。RAW現像処理能力に関しては、Core i5と同等クラスだと思います。
処理中にはちょっとタイムラグが発生するような感覚もありましたが、ブログ用に数枚の写真を現像とかって使い方なら全く問題ありません。より処理能力を求めるならCore i7並みの性能をもったRyzen 5 3600にカスタマイズするのがおすすめです。追加費用が12,800円かかってしまいますが、その分長く使えると思います!
GPU:GeForce GTX1650 SUPERの性能
G-Tune PM-Aに標準搭載されているのはGeForce GTX1650 SUPERです。
こちらが参考スコアです。
従来ミドルモデルで人気があったGTX1060に迫るスコアを叩きだしています!フルHD環境なら多くのタイトルを動かせるでしょうし、微調整してやればほとんどのゲームを動かせるんじゃないでしょうか?
どちらにしても税別7万円台のパソコンとは思えない性能ですね・・・ここまで進化してるんだと驚きを隠せません。
ゲーム性能をFF15でチェック
GPU | フルHD(標準画質) |
GeForce GTX1660 | 7435(快適) |
GeForce GTX1650 SUPER | 6661(快適) |
GeForce GTX1060(3GB) | 5800(やや快適) |
GeForce GTX1050Ti | 3800(普通) |
重量級タイトルもご覧の通り「快適」という結果が出ました。いやいや、もっとダメダメなやつを期待してたんですが意外にも耐えてしまいました。
ちなみにCPU性能がやや低いのでボトルネックが発生するかと思ったのですが、あまりその心配もいらないみたい。以前にテストしたCore i9-10900X×GTX1650 SUPERの組み合わせでも「6838(快適)」でした。G-Tune PM-Aのほうがやや低い数値ではあるものの、特に気にするほどの問題には感じませんでした。
ゲームがメイン用途なら、より高い性能のGeForce GTX1660 SUPERも選択できます。
G-Tune PM-Aは動画編集に使える?
過去にマウスコンピューターさんに取材して教えてもらった「4K動画編集に必要なスペック」という条件は満たしませんので、高度な動画編集に使うのはちょっと難しい印象をうけます。
動画編集能力をテストするために無料ソフトのResolveを使い、ミラーレスカメラで撮影した4Kデータを使って簡単な動画を作成→レンダリングの時間を測定しています。
モデル | CPU | タイム |
G-Tune PM-A | Ryzen 5 3500×GTX1650S | 3分24秒 |
G-Tune PL-B | Core i5-9400×GTX1650S | 2分53秒 |
ここでもメモリ容量の差が出ていますが、ライバル対決はインテルが約30秒ほど処理を速く終わらせています。さすがに4K動画編集なんかは無理ですが、フルHDクラスの簡単な動画なら難なく処理してくれる印象をもちました。
インテルCPUを採用しているG-Tune PL-Bの販売価格は税別99,800円なので、79,800のG-Tune PM-Aはコスパ良すぎですね!差額でモニターとかキーボードも買うのも良さそうです。
ストレージの性能・容量ともに問題なし!
G-Tune PM-Aのメインストレージは256GB NVMe+1TB HDDです。ほとんどの人にとっては問題のない容量だと思います。
SSDは速度もしっかり出ているのでサクサク快適に使うことができますよ!
【転送(読み込み)速度理論値】
- HDD→200MB/s
- SATA SSD→600MB/s
- 一般的なNVMe SSD→2000MB/s
- 高性能なNVMe SSD→3500MB/s
拡張性はあまりないので余裕をもった選択を心がけたいですね!
G-Tune PM-Aのトータルスコア(総合力)
続いては、CPU、GPU、メモリ(RAM)、ストレージのパフォーマンスチェックのために「Novabench」でテストします。
モデル | G-Tune PM-A | MacBook Pro(2019) |
総合 | 2342 | 1490 |
CPU | 1008 | 828 |
GPU | 962 | 267 |
RAM | 196 | 275 |
Disk | 176 | 120 |
手頃なグレードとは言え、ノートパソコンには負けないパフォーマンスをしっかりと発揮しています。GPUに至っては約3.6倍にもなっており、ゲームや動画編集にも強さをみせる形になったと言えます。やはり弱点はRAM(メモリ)ですね。
G-Tune PM-Aの感想や評価
G-Tune PM-Aの良いところ
- 価格と良い意味で釣り合わない性能
- 使い勝手の良い筐体を採用
- ゲーム、写真、動画など多用途に使える
G-Tune PM-Aは、思った以上に良いパフォーマンスを見せてくれました。税別7万円台なんてパソコンの形をしているだけで、ネットして動画するのが精一杯みたいに考えてた自分を改めたいと思います(笑)
Core i5-9400とほぼ同等の性能なので実用性も十分ですし、上位モデルでも採用されている筐体という意味でも価値があります。よほどこだわった使い方をしない限りは大きな不満は感じないモデルだと思います。
10万円以下でパソコンを探している人には圧倒的におすすめかも!
G-Tune PM-Aのいまいちなところ
- ストレージの拡張性がイマイチ
- カスタマイズするとコスパはイマイチか?
G-Tune PM-Aはストレージの拡張性がいまいちなので、購入時点で余裕をもった容量を確保する必要があります。最近のデータは大きくなりがちなので、1TBあっても意外とあっさり使い切ってしまうこともありますからね。
もう少しと欲を出してカスタマイズしていくと意外と高くなっていくので、少し性能を盛りたいという人は「LUV MACHINES AG シリーズ」を選択するほうが出費が少なくすみそうな気がします。
G-Tune PM-Aをおすすめしたい人
- 10万円以下でパソコン一式揃えたい人
- ゲーム、写真、動画編集と多用途に使いたい人
- こだわった使い方はしないという人
- カスタムベースとして欲しい人
- コスパ最高なPCが欲しい人
G-Tune PM-Aを紹介してきました。
価格帯から想像していた以上によく働くパソコンだと感じました。正直期待を大きく超えていたので、ライトユーザーはこれで十分では?という気さえします。10万円以下でパソコン一式揃って、パフォーマンスも結構いいなんて・・・良い時代になりました。安かろう悪かろうのパソコンではありませんね!
マウスコンピューターは、安心の国内生産に加えて、サポート面でも定評があるので安心ですよ→【独自取材】マウスコンピューターのカスタマーサポートセンターへ潜入!
最後までお読みいただきありがとうございました。