G-Tune XM-Zレビュー!RTX3070搭載でゲームも動画編集も快適なデスクトップPC

メーカー様より「G-Tune XM-Z」をお借りしましたのでレビューします。
Core i7-10700K×RTX3070搭載で、最新ゲームから動画編集などのクリエイティブ作業もこなせるパフォーマンスモデルです。ミニタワー型の筐体を採用しているので、フルタワー型のように場所をとらないのもメリットの1つ。ゲーマーの意見や要望を形にしたパソコンということもあり実用性が非常に高くなっています。
ベンチマークの結果や、RAW現像、動画編集にかかった時間も乗せていますので参考にしてください。
目次
G-Tune XM-Zの特徴とスペック
マウスコンピューターが展開するゲーミングモデルが「G-Tune」です。
ゲームはパソコンにとって高負荷な作業なので、いい加減な性能だと快適にプレイができません。パフォーマンスの高さは必須で、長時間プレイにも耐えられるように、冷却性(エアフロー)などの点にも目を向けて作られてるのが特徴です。特に映像処理を担当するグラフィックは強化してある傾向にあります。
G-Tune XM-Zの特徴をまとめるとこんな感じです。
- ヘビーユーザーも納得のパフォーマンス!
- 最新のRTX30系GPUを搭載!
- パフォーマンスとコストのバランスに優れたモデル!
RTX3070はリアルタイムレーシング技術でよりリアルな映像体験をもたらしてくれます。4Kなどの高解像度にも対応できるパフォーマンスを備えており、ゲーミングモニター(高フレームレート)で遊びたいユーザーにも最適となっています。CPUもCore i 7-10700Kなので、あらゆる作業において快適性をもたらしてくれると言っても過言ではありません。
それでいて筐体のサイズや価格面は抑えられており、コストパフォーマンス的にも魅力的な1台に仕上がっています。よりコストを抑えたい方は、「G-Tune XM-B」を選択するという手もあります。
G-Tune XM-Zのパーツ構成
CPU: Core i7-10700K
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:16GB
ストレージ:512GB NVMe SSD+2TB HDD
電源:800W【80PLUSR TITANIUM】
サイズ:約188.8×395.7×400 mm
重量:約12.1kg
写真 | 動画編集 | ゲーム |
◎ | ◎ | ◎ |
G-Tune XM-Zは、本体サイズやコストを抑えつつゲームを楽しみたい人におすすめのモデルです。
ゲーマーからアンケートをとってデザインされており、とても使い勝手が良いマイクロタワー型デスクトップパソコンとなっています。最新タイトルを快適に遊んだり、フレームレートや解像度にこだわりたい人も検討して欲しいモデルです。
G-Tune XM-Zの外観チェック
※写真は「G-Tune PM-A」を使用しています。
ゲーマーの意見を取り入れてデザインされているのが最大の特徴。天面はフラットで周辺機器をちょい置きできるようになっています。斜度のついたUSBやイヤホン端子はアクセスも抜群です。
フロント部にHDMIを装備しているのも珍しく、VR機器などを接続して楽しむことも可能です。(背面にも装備されています)
エアフローも考えられており、底面には外気を取り入れるためにガッツリと肉抜きされています。ホコリの進入を防ぐためにマグネット式のフィルターがついているのも好印象。
吸気が行われる底面からすぐの場所にグラボがあり、熱を持ちやすいパーツもしっかりと冷却してくれます。電源は上部に設置されており、熱源が別れているのもポイントが高いですね。(G-Tune XM-Zは水冷CPUクーラー)
ブラックで統一されている内部の配線はすっきりとしており、サイドパネルを強化ガラスに変更すれば「魅せるパソコン」にもなります。LEDなどの電飾を楽しみたいユーザーは楽しめそうな気がします。(もちろんそのままでもOK)
ストレージベイは、3.5型×1、2.5型×2を搭載することができます。データが多くなりがちなクリエイターには少し物足りないかもしれませんね。大容量のものを選んでおかないと後悔しそうです。
G-Tune XM-Zの性能チェック
Core i7-10700Kの性能
8コア16スレッドの第10世代Core i7-10700Kを採用しています。
参考までに他モデルと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
モデル | CPU | スコア |
DAIV X9 | Core i9-10900X | 23162 |
G-Tune XM-Z | Core i7-10700K | 19715 |
DAIV Z9 | Core i9-9900 | 18879 |
DAIV Z7 | Core i7-9700 | 13806 |
DAIV A9 | Ryzen 7 3700X | 22719 |
DAIV A7(カスタム) | Ryzen 9 3900X | 32843 |
Core i7-10700Kは、Core i9-9900に匹敵するパフォーマンスを備えていることがスコアから確認できます。旧世代のCore i7-9700Kと比較すると約35%も高性能化した計算になります。何世代か前のCPUを使っているなら性能の違いに驚くと思います。
ライバルのRyzen CPUと比較するとスコアは控えめですが、実作業においてはこれが全てでもありません。
RAW現像でCPUをテスト
実作業においての差を確認するため、RAW現像でテストしていきます。
テストの内容は、無料現像ソフトの「RawTherapee」を使って100枚のRAWデータの一括変換にかかった時間を計測。(設定はJPEG品質は90%、高画質です)
モデル | CPU | 時間 |
DAIV A7(カスタム) | Ryzen 9 3900X | 3分03秒 |
DAIV A5 | Ryzen 7 3700X | 3分12秒 |
DAIV X9 | Core i9-10900X | 3分00秒 |
G-Tune XM-Z | Core i7-10700K | 2分55秒 |
DAIV Z7 | Core i7-10700 | 4分47秒 |
DAIV Z9 | Core i9-9900K | 3分20秒 |
DAIV Z7 | Core i7-9700K | 3分15秒 |
G-Tune XM-ZがどのPCよりも短時間で処理を終えることができました。ゲーミングモデルとはいえ、RAW現像などの用途にも使いたいユーザーはいるはずなので、この結果は朗報と言えるのではないでしょうか。スコアで上回っていたRyzen CPUよりも良好な結果になっています。
ちなみに同じようにCore i7-10700Kを採用した「G-Tune HN-Z」は3分07秒でした。Core i9-10900Xよりも早いというのは・・ちょっとよくわかりませんね。
GPU:GeForce RTX3070の性能
G-Tune XM-Zに搭載されているのはGeForce RTX3070です。高解像度に対応できるGPUということで、個人的にも注目しているパーツです。(欲しい)
FF15のゲームスコア
モデル(GPU) | 設定 | スコア |
G -Tune EP-Z (RTX3080) | 1920×1080(標準品質) | 18538(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 8564(快適) | |
G-Tune XM-Z (RTX3070) | 1920×1080(標準品質) | 15988(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 6749(快適) | |
DAIV Z9 (RTX2080S) | 3840×2160(標準品質) | 5580(やや快適) |
重量級タイトルのFF15でRTX3070をチェックしたところ、4K解像度で快適を得られる結果となりました。旧世代とは言え、上位GPUに位置付けられていたRTX2080SUPERよりも高いスコアというのは驚くしかありませんね。これでGPU単体の値段は8万円前後って美味しいですね。
ただ上位モデルのRTX3080との比較で見ると、性能差は小さくありません。特に4K解像度になってくると約25%ほどの差があります。RTX3080単体の価格は10万円前後なので、総合的なコスパで見るとRTX3080の方が上かなという印象です。
予算に余裕があるなら上位モデルを選んだ方が幸せになれるかも?
G -Tune XM-Zは動画編集に使える?
過去にマウスコンピューターさんに取材して教えてもらった「4K動画編集に必要なスペック」という条件は余裕で満たしますし、先のFF15の結果を見ても十分な動画編集能力を備えていると解釈できます。
動画編集能力をテストするために無料ソフトのResolveを使いました。ミラーレスカメラで撮影した4Kデータを使って簡単な動画を作成→レンダリング(FHD)の時間を測定しています。
モデル | 構成 | 処理時間 |
G -Tune EP-Z | Core i9-10900K×RTX3080 | 1分15秒 |
G-Tune XM-Z | Core i7-10700K×RTX3070 | 1分35秒 |
DAIV X7 | Core i9-10900X×GTX1660 | 1分30秒 |
DAIV Z9 | Core i7-10700K×RTX2080S | 1分34秒 |
DAIV Z7 | Core i7-9700K×RTX2060S | 2分00秒 |
最近のモデルなら、どれを選んでもフルHDクラスの動画編集は余裕でこなせますね。もちろん4K解像度でもテストを行っていますが、こちらもストレスなく処理を行うことができました。
ストレージの性能・容量ともに問題なし!
G-Tune XM-Zのメインストレージは512GB NVMe+2TB HDDです。
SSDは速度もしっかり出ているのでサクサク快適に使うことができますよ!
【転送(読み込み)速度理論値】
- HDD→200MB/s
- SATA SSD→600MB/s
- 一般的なNVMe SSD→2000MB/s
- 高性能なNVMe SSD→3500MB/s
実測値は読み込み速度が1700MB/sで、この規格のSSDとしては一般的な速度でしょうか。ハイエンドモデルになってくるので、この辺はもう少し高性能なSSDを搭載して欲しいというのが素直な印象でしょうか。カスタマイズで選べるとはいえ、ちょっと勿体無いです。
G-Tune XM-Zのトータルスコア(総合力)
続いては、CPU、GPU、メモリ(RAM)、ストレージのパフォーマンスチェックのために「Novabench」でテストします。
モデル | G-Tune XM-Z | G-Tune PM-A |
総合 | 3459 | 2342 |
CPU | 1779 | 1008 |
GPU | 1216 | 962 |
RAM | 282 | 196 |
Disk | 182 | 176 |
G-Tune XM-Zは総合的にも非常に高いスコアとなっています。比較に出している「G-Tune PM-A」は、G-Tuneでも最安クラスのモデルですが差は歴然という感じですね。
G-Tune XM-Zの感想や評価
G-Tune XM-Zの良いところ
- パフォーマンスが高い
- 使い勝手の良い筐体を採用
- ゲーム、写真、動画など多用途に使える
G-Tune XM-Zはしっかりと性能を持たせてあり、これまでの壁を超えてくれる可能性のあるパソコンだと感じました。例えば4K解像度での快適性を得られたり、クリエイト作業を短時間で終えたいという人には満足できるモデルになっていると思います。
G-Tune XM-Zのいまいちなところ
- ストレージの拡張性がイマイチ
- RTX3070よりRTX3080の方がコスパは上?
G-Tune XM-Zに限らず、この筐体を採用したモデルはストレージの拡張性がいまいち。データ量の多いクリエイターからはちょっと物足りないと感じるかもしれません。事前にしっかりと余裕のある選択を心がけたいところです。
RTX3070は確かに素晴らしいGPUですが、もう少しだけ予算を追加することでRTX3080に手が届く可能性があります。例えばG-Tune EP-Zだと299,800円ですが、セール対象で25万円くらいになることもあります。CPUもCore i9に格上げされますし頑張ってみるのも有りかなという気がします。
G-Tune PM-Aをおすすめしたい人
- 高性能なパソコンが欲しい人
- RTX30系を狙っている人
- フルタワーはちょっと・・という人
- ゲームや写真、動画編集に使いたい人
- VRやゲーム配信もしたいよって人
G-Tune XM-Zを紹介してきました。
Core i7-10700K×RTX3070の組み合わせは、ゲームだけでなく、RAW現像や動画編集でも期待感のある結果を見せてくれました。本体のサイズや価格も抑えられており、高性能だけど控え目な面を備えているのが本モデルの美点です。ストレージの少なさは気になりますけど、バランス的にはクリエイターの方が相性が良いかもしれません。
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最後までお読みいただきありがとうございました。