ドスパラ「raytrek R7」レビュー!トップクリエイターに使って欲しいノートPCだがコスパは?

ドスパラのクリエイターノートPC「raytrek R7」をお借りしたのでレビューします。
Core i7-10875H×RTX3070搭載のクリエイトPCで、17インチの大画面は迫力があります!32GBメモリ、1TB SSD、WQHD解像度、sRGB100%など、一般モデルと比較すると随所に余裕を感じます。ベンチマークソフトを使ってのパフォーマンスチェックや、使い心地などをレビューしていきますので参考にしてもらえると嬉しいです。
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- RAW現像におすすめのパソコンスペックは?
目次
raytrek R7レビュー
ドスパラクリエイトノートパソコン「raytrek R7」です。
デスクトップCPU並みの処理能力をもつCore i7-10875Hを搭載しており、高負荷作業が多いクリエイターの制作活動をサポートしてくれます。
高画素フルサイズのRAW現像や4K動画編集もこなせる性能で、メインパソコンとして活躍できることは間違い有りません。GeForce RTX3070の描画性能も優れているので、ゲーミングモデルとしての応用も可能になっています。
raytrek R7の特徴をまとめるとこんな感じです。
- CPUにCore i7-10875H
- RTX3070搭載で描画性に優れる
- 17.3型WQHDで視認性、作業性に優れる
- sRGB100% で忠実な編集が可能
- 重量級の写真編集、動画編集も可能
- 最新ゲームも快適にプレイできる
raytrek R7 性能(スペック)
- OS:Windows 10 Home 64ビット
- CPU:Core i7-10875H
- GPU:GeForce RTX3070
- メモリ:32GB
- SSD:1TB SSD
- 液晶:17.3型WQHD(2560×1440)(165Hz)
- サイズ:391.4×260.8×20mm
- 重量:約2.3㎏
オールブラックの筐体で、天面にはロゴも入らない潔いデザインです。ビジネスシーンなんかでも使いやすそうです。
筐体の厚みは20mm程度、重量は2.3kgです。これは15インチクラスとそう変わらない程度で、17インチクラスのハイクラスなパソコンだと考えると数字以上にスッキリとした印象を与えます。
背面はしっかりと給排気口があり、顔を覗かせている2基のファンがしっかりと冷却してくれます。
付属品のACアダプターは850gを超えており、モバイルするには少々骨が折れそうです。
キーボード
raytrek R7は日本語配列テンキーつきのキーボードを採用。ソフトな打鍵感ですが悪くはありません。
Enter回りの配列が迷子がちで、慣れる気がしてこないのは本機最大のデメリットかもしれません。
17.3型WQHD液晶(165Hz)を搭載
17.3型WQHDは、sRGBカバー率100%、165Hzリフレッシュレートに対応しています。発色も自然でWebコンテンツを十分楽しめると思います。またWQHDなので作業性もよく、編集アプリで表示領域が広いので気持ちよく使えます。
実際に色域を測ってみたところ、sRGB 100%、NTSC 70%、Adobe RGB 76%、P3 77%でした。(環境や測定機材によって違いが生じる可能性があります)
決して悪くはないのですが20万円オーバーの価格を考えると、P3領域あたりまでカバーしてくれたら使いやすかったのに・・と感じます。より忠実な編集を行う際にはカラーマネジメントモニターを推奨します。
インターフェース
インターフェースは、USB3.2 Gen2 Type-C x1(DisplayPort1.4対応) /USB3.2 Gen1 Type-A x2 / USB3.2 Gen2 Type-A x1 /マイク入力端子×1,ヘッドフォン出力端子x1です。
インターフェースが減少する流れにあるラップトップですが、これだけの数があればそうそう不足は感じないでしょう。筐体に余裕があるはずなので、Micro SDカードリーダーじゃなくても良かったんですよ?
raytrek R7 ベンチマークテスト結果
CPU(Core i7-10875H)チェック
採用されているCore i7-10875Hは、高性能なゲーミングPCや、クリエイトPCに採用されているCPUです。デスクトップCPU並みの処理能力をみせてくれるので、高負荷作業が多いクリエイターも安心ですね。
参考までにPassMarkが公開しているスコアでCPUを比較した表をご覧ください
CPU | スコア |
Core i7-10875H | 15962 |
Core i7-10750H | 12649 |
Core i7-9750H | 11371 |
Core i7-8750H | 10215 |
Core i7-10875HとスタンダードなCore i7-10750Hを比較すると、約25%以上もスコアが高いです。また、第9世代のCore i7-9750Hと比較すると約40%も高スコア。
これだけ高いスコアを見せてくれるなら、クリエイト系の作業は快適・・というよりも速いと感じるレベルでしょう。この後のテストが楽しみです。
raytrek R7 RAW現像チェック
実行速度をチェックするためにRAW現像にかかった時間を計測します。
無料ソフトのRawTherapeeで100枚のRAW現像にかかった時間を計測しました。
モデル | CPU | 時間 |
raytrek R7 | Core i7-10875H | 3分31秒 |
DAIV 5N(2020) | 3分23秒 | |
DAIV 5P | Core i7-10750H | 4分12秒 |
DAIV Z7 | Core i7-9700K | 3分15秒 |
Core i7-10875HのRAW現像能力は高く、ノートパソコンではトップクラスの処理時間です。デスクトップの第9世代Core i7-9700Kに迫る速度です。
編集作業でつまづくようなこともありませんし、メモリ容量も多いので余裕を感じます。日常的にRAW現像作業を行っている人には、時間の節約に貢献してくれるレベルでしょう。
ストレージ転送速度
SSDは読込速度 3400MB/s,書込速度 3000MB/sの高速なNVMe SSDを搭載しています。写真の読み込みや転送も速いですし、アプリのインストールも高速でした。
GPU性能(RTX3070)チェック
グラフィックにはGeForce RTX3070を搭載しています。描画性能が高いので、ほぼ全ての作業で快適性を得られるでしょう。
写真 | イラスト | 動画編集 | ゲーム |
◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
ゲーム(FF15)スコアを比較
モデル | 設定 | 結果 |
raytrek R7 (i7-10875H×RTX3070) | 3840×2160(標準設定) | 5009(やや快適) |
1920×1080(標準設定) | 10650(とても快適) | |
raytrek R5-CA (i7-10875H×RTX3060) | 3840×2160(標準設定) | 4417(普通) |
1920×1080(標準設定) | 10829(とても快適) | |
GCL2060RGF-T (i7-10875H×RTX2060) | 3840×2160(標準設定) | 3057(普通) |
1920×1080(標準設定) | 8192(快適) |
FF15のスコアは、フルHDでとても快適、4K解像度ではやや快適となりました。
RTX3060搭載モデルと比較すると、フルHD領域では大きな差はなく、高解像領域でよりパフォーマンスを発揮する結果です。もしあなたがフルHDで結果を出せたら十分というなら、大きな差は感じられないかもしれません。ただ、本機はWQHD、165Hzリフレッシュレート対応なので、より性能を活かしきれるのはRTX3070だと思います。
raytrek R7 動画編集チェック
動画編集はResolve(無償版)使って、ミラーレスカメラで撮影した4KデータをフルHDへレンダリングする時間を測定。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
raytrek R7 | Core i7-10875H×RTX3070 | 約2分17秒 |
raytrek R5-CA | Core i7-10875H×RTX3060 | 約2分 |
DAIV Z7 | Core i7-9700K×RTX2060S | 約2分 |
動画の書き出し時間は、約2分17秒で十分に速く、一世代前のデスクトップに匹敵するレベルです。
ノートパソコンを持ち出して高解像データ処理を行う人や、制作活動にパワーが必要になる人にはraytrek R7は良い選択になりそうです。
raytrek R7 総合パフォーマンス
モデル | raytrek R7 | DAIV 5N |
総合 | 3308 | 3181 |
CPU | 1717 | 1675 |
GPU | 1018 | 975 |
RAM | 312 | 277 |
Disk | 261 | 255 |
raytrek R7はトップクラスの性能といって差し支えなく、なにより性能を重視したいユーザーにはおすすめできるパソコンです。多くのパソコンを相手にクラスの違いを感じるはずです。
raytrek R7シリーズの感想や評価
メリット
- パフォーマンスが高い!
- RAW現像や動画編集に強い!
- 高解像領域のゲームで強さを発揮!
トップクラスのパフォーマンスを武器に、クリエイターの制作活動を後押ししてくれるのが本機最大のメリットでしょう。RAW現像や動画編集も快適ですし、解像度の高いモニターは作業性も抜群でストレスを感じません。1分1秒を争う多忙なクリエイターにはおすすめですね。
デメリット
- キーボード配列が致命的
- ACアダプターが大きい
- コスパは?
raytrek R7で気になったのは特殊なキーボード配列で、正直に言うとかなり使いづらさを感じました。テキスト打ちが多くない人は気にならないかもしれませんが、僕はどうしても気になっちゃいましたね。
クリエイト作業や、フルHDゲーミング領域では天井に達している印象もあり、性能を活かしきれないシーンもありました。処理能力=正義みたいなユーザーには良いですが、コスパを考えると20万円を切るraytrek R5-CAを選択するのも良さそうな気がしました。
raytrek R7をおすすめしたい人
ドスパラの「raytrek R7」をレビューしてきました。
Core i7-10875H×RTX3070は、高解像データ処理を快適に行えるので、第一線で活躍するクリエイターにはおすすめできる製品です。パフォーマンスも高く、作業性も良い、大画面の迫力はメイン機として十二分に活躍してくれるでしょう。
ただしキーボードの配列と、フルHDゲーミング・動画編集では宝の持ち腐れとなる可能性もあります。その場合は、RTX3060を搭載した下位モデルのraytrek R5-CAをおすすめします。税込18万円台でコストパフォーマンス的にも満足できるはずですよ。