raytrek X4-Tレビュー!10万円台の軽量クリエイター向けノートパソコンが登場

「raytrek X4-T」をお借りしましたのでレビューします。(機材貸出元:株式会社サードウェーブ)
14型フルHD(1,920×1,080)ノングレア液晶搭載で、色空間の標準規格に準拠したsRGBカバー率99%を達成。第11世代Core i7-1165G7はモバイル用CPUとしてはパフォーマンスが高く、クリエイティブな作業にも対応できます!約1.5kgの高品質なボディは所有する喜びを感じられますし、多用途に使えるモバイルパソコンに仕上がっていると感じます。もちろんWindows 11 Home対応。
各ベンチマークの結果や、RAW現像、動画編集にかかった時間などものせていますので参考にしてもらえると嬉しいです。(THIRDWAVE F-14TGも類似スペックとなっていますので本レビューを参考にしてください)
目次
raytrek X4-Tシリーズとは?
ドスパラを展開するTHIRDWAVE(サードウェーブ)が販売している14インチモバイルノートになります。高品質なシャーシとスタイリッシュなデザインに加えてカラーリングも豊富でパソコンライフを楽しくおくれる製品に仕上がっています。女性にもおすすめできるノートパソコンだと思います!
最新の第11世代CPUは内蔵グラフィックの性能が大きく引き上がっており、RAW現像や動画編集にも威力を発揮します。スリムでモバイルしやすいだけでなく、パワフルさも兼ね揃えたパソコンという訳です。
raytrek X4-Tの特徴をまとめるとこんな感じです。
- Core i7-1165G7を搭載
- CPU統合型の割に強い描画性能
- 14型で1.5kgと軽い
- 約11時間のバッテリー持ち
- 写真編集、動画編集もカジュアルに楽しめる
- 税込¥109,980~
YouTubeイメージ動画
ラインナップ
モデル | 構成 | 価格 |
raytrek X4-T (ブラック/ローズゴールド) | Core i7-1165G7/Iris Xe/16GB/512GB | 109,980 |
THIRDWAVE F-14TG (サクラ) | Core i5-1135G7/Iris Xe/16GB/512GB | 104,980 |
THIRDWAVE F-14TG (ラピスブルー) | Core i5-1135G7/Iris Xe/16GB/256GB | 99,980- |
全モデル16GBメモリという余裕のあるスペックになっています。大きなちがいはCPUとSSD容量ですが、価格差が小さいので最上位モデル「raytrek X4-T」を選ぶのが個人的にはおすすめ!
raytrek X4-T スペック・外観チェック
- OS:Windows 11 Home 64ビット
- CPU:Core i7-1165G7
- GPU: Iris Xe グラフィックス
- メモリ:16GB
- SSD:512GB NVMe SSD
- 液晶:14型フルHD(1920×1080)
- サイズ:323.5(幅) × 219.5(奥行き) × 18.9(高さ) mm
- 重量:約1.5g
- 動作時間:約11時間
今回お借りしたのは上位モデルのローズゴールドになります。A4ノートなみのサイズで持ち運びもしやすく、スタイリッシュで華やかな印象を与えます。ビジネス、プライベート、創作など幅広い用途で活躍できるパソコンです。
金属製のシャーシは高級感があり、質感にこだわるユーザーにも満足できる仕上がりになっています。天面にはraytrekのロゴ、3方向に広がるヘアライン加工が施されています。なかなか格好いいですよね!
サイズは323.5(幅) × 219.5(奥行き) × 18.9(高さ) mmで、重量は約1.5kgです。14インチのこのクラスとしてはやや重量がありますが、この高級感なら仕方ないでしょう。スタイリッシュで気持ちがアガるので重量面はカバーできます(笑)
クリエイター向けということもあって、Core i7やNVMe SSDなど高速化を後押しするような構成になっているのも魅力的。毎日をクリエイティブに過ごしたい人や、学生さんにもおすすめです。
バッテリー駆動時間は約11時間なので、使い方によってはACアダプターなしで1日乗り切れると思います。またPD充電にも対応するのでモバイルバッテリーなんかでも電源が確保できるのはありがたい。といってもACアダプターは軽いので持ち運んでも苦になりません。
キーボード
キーボードはJIS規格準拠のキー配列で、19mmと十分なキーピッチが確保されています。14型ながらフルサイズのキーボードと変わらないタイピングができるのは非常にありがたいです。もちろんLEDバックライトにも対応しているので暗い場所でもキーを見失わずに入力できます。
タッチパッド上で指紋認証も可能になっています。
かわいい電源ボタン・・かわいい(小さい?)十字キー
14型フルHD(1,920×1,080)モニターを搭載
14型ノングレアのフルHDモニターを採用。sRGBカバー率99%(AdobeRGBカバー率約74%)を達成した広い色域で、正確な編集作業を後押しします。スリムベゼルで作業に没頭できますし、当然ながら13インチクラスよりも大画面なので作業効率が高められます。
より忠実な編集作業を行う人、高解像モニターが必要という人は、別途カラーマネージメントディスプレイを用意したほうが良いかもしれませんね。
raytrek X4-T インターフェース
・USB Type-C:Thunderbolt4 x2 (PD対応充電 / DisplayPort Alt Mode 映像出力)
・USB Type-A:USB3.2 Gen2 x1、USB3.2 Gen1 x1、USB2.0 x1
・サウンド端子:マイク入力・ヘッドフォン出力 共用端子 x1 (3.5mm Audio Jack / CTIA)
・映像出力端子:HDMI1.4a x1
Thunderboltにも対応しているので、外付けGPUなどに接続して描画性能を高めることもできそうです。軽量さを生かしてモバイルできるだけでなく、自宅ではしっかりと動画編集作業をしたり、ゲームで遊んだりという2つの楽しみ方ができるのはポイントが高いです。
ベンチマークテスト
Core i7-1165G7 性能チェック
4コア/8スレッドの第11世代Core i7-1165G7を採用しています。
参考までに他モデルと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
モデル | CPU | スコア |
raytrek X4-T | Core i7-1165G7 | 10605 |
Razer Blade 13 | Core i7-1065G7 | 8847 |
DAIV 4N(従来モデル) | Core i7-10510U | 6960 |
DAIV 5P | Core i7-10750H | 12728 |
従来の軽量モデルでよく採用されていたCore i7-10510Uと比較すると、約52%もスコアが高くなっています。Core i7-10750Hと比較すると約20%ほど低いスコアですが、薄型、省電力でこの数値に留めらているのは十分だと思います。
Core i7-10510Uでは物足りなさを感じていましたが、Core i7-1165G7は10000超えのスコアなので軽めのクリエイト作業にも耐えられます。それでいてフットワークの良さがついてくるなら「あり」ではないでしょうか。
より性能にこだわりたい人には、Core i7-1165G7×GTX1650Tiを搭載したDAIV 4Nあたりもおすすめです。
RAW現像の処理時間を計測
実行速度をテストするためにRaw Therapeeで100枚のRAW現像にかかった時間を計測しました。
モデル | CPU | 時間 |
raytrek X4-T | Core i7-1165G7 | 3分22秒 |
DAIV 4P | Core i7-1165G7 | 3分37秒 |
Razer Blade 13 | Core i7-1065G7 | 5分18秒 |
DAIV 4N(従来モデル) | Core i7-10510U | 5分58秒 |
DAIV 5P | Core i7-10750H | 4分12秒 |
Core i7-1165G7はRAW現像に耐える性能はしっかりと備わっており、従来モデルと比較すると雲泥の差になっています。なんならCore i7-10750Hよりも速いくらいです。
高速なSSDを標準搭載
ストレージはNVMe SSDが採用されており、実測で約2400MB/sの読み込み速度が出ていました。パソコンの立ち上げ、ソフトのインストール、データ転送などもサクサク行えます。
Iris Xe Graphics ゲーム性能チェック
raytrek X4-TにはIris Xe Graphicsが搭載されています。CPU内蔵ですが結構強力ということがわかりました。
写真 | 動画編集 | ゲーム |
◎ | △ | △ |
FF15のベンチスコアを比較
1080p(軽量品質)
720p(標準品質)
モデル | 設定 | 結果 |
raytrek X4-T (Iris Xe) | 1920×1080(軽量品質) | 3076(普通) |
1280×720(標準品質) | 3634(普通) | |
DAIV 4P (Iris Xe) | 1280×720(軽量品質) | 3500(普通) |
DAIV 4N (MX250) | 1280×720(軽量品質) | 3913(普通) |
DAIV 5P (GTX1650Ti) | 1920×1080(標準品質) | 3773(普通) |
raytrek X4-Tは専用グラフィックを搭載しないものの、軽量品質ならフルHDクラスでも快適という結果が得られました。設定を調整すれば人気のバトロワ系タイトルも遊べるでしょう。内蔵グラフィックとは思えないほどゲーム性能は高いです。
とは言え、ゲーム目的なら専用グラフィックを搭載したモデルを選ぶのが無難です。最低でもGeForce GTX1650あたりを搭載したモデルを選んでおくことをおすすめします。
動画編集性能もチェック
無料ソフトのResolve使って動画編集をテストします。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の動画を書きだす時間を計測。
モデル | パーツ構成 | 時間 |
raytrek X4-T | Core i7-1165G7×Iris Xe | 5分30秒 |
DAIV 4P | Core i7-1165G7×Iris Xe | 5分30秒 |
Prestige 14 | Core i7-1185G7×GTX1650MQ | 5分07秒 |
DAIV 5P(2021) | Core i7-10750H×GTX1650Ti | 3分20秒 |
書き出しに時間はかかるものの、処理時間としてはそこまで遅くはありません。ただし4Kデータは途中でつっかかるシーンが多く、高度な編集には力不足な印象は否めません。
あくまでもカジュアルなフルHDクラスの動画編集にとどめておくほうが良いでしょう。
raytrek X4-T 総合パフォーマンス
モデル | DAIV 4P | raytrek X4-T |
総合 | 2162 | 2199 |
CPU | 1313 | 1294 |
GPU | 379 | 419 |
RAM | 285 | 273 |
Disk | 185 | 213 |
raytrek X4-Tは、このクラスとしてはしっかりと性能を引き出せており競合他社製品と比較しても見劣りしません。なんならGPUスコアは少し高いくらいですし、10万円台という価格を考えるとコスパが高い製品だと感じます。
raytrek X4-T 感想・評価
良いところ
- CPUの性能がほどよく高い!
- GPUの性能もほどよく高い!
- スタイリッシュなデザイン!
- ライトゲーム、編集作業にもおすすめ!
raytrek X4-Tは、ほどよいパフォーマンスで多くのユーザーにとって十分なパフォーマンスを備えていると思います。高画素一眼レフで撮影しているデータをゴリゴリ処理したいとか、4K動画編集をやるんだ!という上級者でもない限りはクリエイティブな用途にも対応できます。
手を出しやすい価格に、しっかりと性能が乗っているという意味ではコストパフォーマンスの高さが光る製品だと思います。
ちょっとイマイチなところ
- カスタマイズ性に乏しい
- インターフェースの配置
raytrek X4-Tは注文時のカスタマイズがほぼ行えず、メモリやSSDの容量を増やすことができません。BTOでより好みの1台に仕上げるというよりも「吊るしモデル」としての扱いになります。(その代わり出荷は3日と早め)
個人的に気になったのはインターフェースの配置です。充電端子にあたるType-Cが左側にしか設置されておらず、ACアダプターを使う上での取り回しが制限されるのが気になりました。左右に一個づつほしかったな…
また充電ケーブルを挿した場合に、奥側にUSB Type-AやHDMIが来てしまいます。端子類を使おうと思ったときに干渉とまではいかないものの、またいで取り付けなければいけないのは煩わしさを感じました。
raytrek X4-Tをおすすめしたい人
raytrek X4-Tをレビューしてきました。
10万円そこそこの価格で買える製品の割には性能が高く、普段使いからクリエイティブ、ちょっとしたゲーミングまで幅広く対応できる製品だと思います。デザインもこだわっていますしコストパフォーマンスを重視するユーザーにも納得できるモデルではないでしょうか。
女性や学生さん、クリエイターのサブPCとしても活躍に期待ができると思いますよ!