全部盛りの「PD3220U」が買いな理由!BenQ 「PD2720U」「SW270C」と比較してみた【Thunderbolt対応】

BenQから「PD2720U」「PD3220U」というモニターが発売になりました。4K解像度、DCI-P3, sRGBの色域に対応、Thunderbolt、HDR10対応のデザイナー向けのモニターになります。
BenQからはSW270Cというフォトグラファー向けモニターも発売済みのため「どれを買えばいいの?」と悩んでいる人もいるかもしれません。そこで、これらのモデルを比較して、わかりやすく解説していきたいと思います。(機材提供元::BenQ)
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目次
BenQ PD3220の特徴
この記事ではPD3220Uをメインとして扱っていくので、まずはその特徴について抑えていきましょう。(個別のレビューはしばらく使いこんでから執筆予定です)
- 31.5インチの大画面(ノングレアIPSパネル)
- 4K UHD(3840 x 2160)の高解像で作業性が抜群
- sRGB100%、Display P3/DCI-P3 95%カバーの広色域
- AQCOLORによる色精度保証
- Thunderbolt 3対応のUSB Type-C搭載(85W給電可能)
- 2つのモードを同時利用できるDualView機能
- KVMスイッチにより2台のパソコンを切り替えて使える
- 最新のMacBook Proとの相性抜群
多数のアプリを立ち上げて制作活動を行うデザイナーには最適のモニターになっています!Web環境でのお仕事なら基本的にsRGB領域をカバーしていれば十分なので、多くの人にとって満足できる製品に仕上がっています。
まだ数日しか使っていませんが、僕自身かなり気に入って使っています。
BenQ「PD3220U」「PD2720U」「SW270C」比較
フォトグラファー向け、デザイナー向けと言われても「はて?」と感じる人はいるはず。どちらも同じ領域に属しているような気がしないでもないですよね。
両モデルの大きなちがいは「解像度」と「色域」です。これらは実際に使ってみると、はっきりとちがいを感じることができます。
フォトグラファー向けのSWシリーズは、Adobe RGBまでカバーしているためより広い色域で確認作業ができます。色再現に関しては完璧と言って良いレベルなので、プリント作業まで含めて信頼性があるのはSWシリーズになります。
デザイナー向けのPDシリーズは、高い解像度で広い作業領域を確保できるのが特徴。作業用の領域と資料や確認画面を並べても視認性が落ちないので、作業効率を最大限に高められます。色域はWeb制作のスタンダード基準、sRGBを100%カバーするので多くの人にとっては問題になりません。
比較ができるように表を作成しました。各人が気になるポイントをチェックしてみてください。
比較表
モデル | SW270C | PD2720U | PD3220U |
写真 | ![]() | ![]() | ![]() |
発売日 | 2019年8月8日 | 2019年09月27日 | |
画像サイズ | 27インチワイド | 27インチ | 31.5インチ |
解像度 | 2560 x 1440 (WQHD) | 3840 x 2160 (4K UHD) | |
色域 | Adobe RGB99% / sRGB・Rec.709100%、DCI-P3/Display P3色域97% | sRGB・Rec.709 100% / Display P3・DCI-P3 カバー率96% | sRGB・Rec.709 100% / Display P3・DCI-P3 カバー率95% |
キャリブレーション | 対応 | 非対応 | |
遮光フード | 付属 | なし | |
輝度 | 300cd/㎡ | 350 cd/㎡ | 300cd/㎡ |
視野角 | 178°/178° | ||
応答速度 | 14ms (GtoG 5ms) | GTG 5ms | |
リフレッシュレート | 60Hz | ||
HDR10 | 対応 | ||
Thunderbolt 3 | 対応(60W給電) | 対応(65W給電) | 対応(85W給電) |
サイズ | 626 x 504.5 ~614.3 x 334.8mm | 614.4 x 443.71 ~ 593.71 x186.31mm | 714.8 x 477.6 ~ 627.6 x185.81mm |
重量 | 9.5kg | 8.3kg | 10.4kg |
備考 | モノクロモード/GamutDuo/1080/24P プレイバック対応 | CAD・CAMモード/アニメーションモード/暗室モード/DualView/KVMスイッチ | |
価格 | 約11万円 | 約13万円 | 約15万円 |
商品リンク | Amzon | Amzon | Amzon |
※価格は記事公開時(2019年10月)の市場価格を掲載しております
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SW270CとPD3220Uの外観のちがい
ここからはSW270CとPD3220Uの外観や仕様について比較をしていきます。デザインだけでなく、使い勝手にも大きく影響していく部分です。
4KかWQHDか?
PD3220UはフルHDの4倍もの解像度を誇る4K-UHDに対応。1つあたりの目が細かく、人間が目視で確認できる最高レベルの映像を表示できます。写真や動画などもより緻密な表現が楽しめる他、作業領域が広がるので編集ソフトの作業性にも大きく貢献します。
SW270CのWQHD(2560 x 1440)と比較した場合にも、より引き締まった印象を与えます。単純に解像度を比較した場合、PDシリーズのほうが優れていると言えるでしょう。ブログ執筆時にも、別ウインドウで資料を広げられるのでとても便利です。
27型か32型か?
31.5型のPD3220Uは、全方向ベゼルレスのデザインを採用しています。ほぼ画面といっても良いので、画面に集中することができます。ちなみに27型のPD2720Uは、SW270Cと同様に下部に数cmの枠があります。
個人的に大きかったのは、PD3220Uのほうがモニター画面を下げられることです。首を持ち上げずにモニターを確認できるので楽に感じます。ベゼルレスデザインに加えて、下方向に下げられることで圧迫感も感じにくくなっています。個人的にはSW270Cと、PD3220Uの存在感は同等レベルに感じますね。
SWシリーズは気持ち高めなんですよね・・・
「27型か32型か?」を悩んだ場合「32型は大きすぎるのでは?」という懸念もあるでしょうが、この2つのモデルに関しては同等。大きさというデメリットはほぼ存在せず、メリットを最大限に生かせるという意味ではPD3220Uが好印象です。
左のSW270Cは上部にハンドルを装備。設置や移動が簡単に行えます。32型のPDシリーズは設置に結構手間取りました・・なんせ大きい(笑)
ThunderboltでMacBook Proにも対応


両モデルともThunderboltに対応しているため、ケーブル1本で信号をやりとりすることができます。またSW270Cは60W給電ですが、PD3220Uは85W給電に対応(PD2720Uは65W給電に対応)しています。僕が使っているMacBook Airは30W程度なので、どれを使っても問題ありません。
最新のMacBook Proを確認したところ、13インチモデルで61W、15インチモデルで87Wとなっている。より高性能なMacBook Proに給電しようと考えているなら、PD3220Uがスマートな選択となりそうです。
インターフェース
フォトグラファー、デザイナーにとってはインターフェース周りも重要です。基本的な部分はどちらも大きな差がないですが、利便性でそれぞれのモデルに特徴をもたせてあります。
SW270C


SW270Cはサイドにカードリーダーを装備しています。でも裏側なので「めっちゃ使いにくい」んですよ(笑)MacBook Airはインターフェースが少ないので助かっていますけどね。
PD3220U


PD3220UはType-Cが2つ、サイドにもう1つの計3つ搭載。サイドにはUSB3.0とイヤホンジャックもあり、この位置がとても使い勝手が良い。作業に集中するためにヘッドフォンしたりといったことも簡単にできます。残念ながら27型のPD2720Uは非搭載となっています。
PDシリーズはスピーカーも搭載されていますが、音質は並かそれよりちょっと下かも。聞き取りにくいとかはありませんが、軽めの音質で期待するほどのものではありません。ゲームとかするなら別のものを用意したほうが満足度が高いでしょう。
ゲームするならどれ?
どのモデルも応答速度は5ms、リフレッシュレート60Hzなので本格的なゲーム性能はもっていませんが、一般用なら特段問題ありません。
画面はGrim Dawnという最近セールで仕入れたゲーム。まだあんまりプレイしてないのでクッソ弱いです(笑)ダークファンタジー系のゲームなので、暗めの世界観で描かれています。こういうジャンルのゲームだと画面が暗すぎて視認性が悪いと感じる経験ありませんか?
実はPD3220Uにはアニメーションモードがあり、暗い部分を明るく自然に表現することができます。これはゲームを立ち上げた瞬間からわかるレベルで、画面全体が明るく感じます。スピーカーも搭載されているのでサクっとゲームを遊ぶならPDシリーズがおすすめですね。
そういえばSW270Cはスピーカーも非搭載です・・・ゲーム目的に作られた製品ではないので止む無し!本格的にゲームを遊びたいという目的なら「RLシリーズ」とか「XLシリーズ」を買った方が満足度が高いはずです。
電源ボタン・奥行など
奥行きはどちらも似たような感じですが、PD3220Uのほうが若干うすくなっています。僕は少しでも奥に設置したかったので、コードを束ねるフックを外しました。(ネジで簡単に取れる)
あとSWシリーズは遮光フードをつけると一気に存在感が増すので、デスク上をスマートな印象に持っていきたい人には向いていないかもしれません。
電源ボタンの位置も違います。SW270Cは全面、PD3220Uは背面に設置されています。
「背面だと使い勝手が悪いんじゃ?」と思いましたが問題ありません。ジョイスティックがあるので、それを頼りに電源ボタンを見つければストレスなく電源をONにすることが可能えす。しかも見なくても簡単に操作できるのは素晴らしい。
どっちのモデルを購入するのがおすすめ?
- 写真制作ならSWシリーズがおすすめ!
確かな色再現が必須ならSWシリーズを選びましょう。定期的なカラーマネジメントで継続的にパフォーマンスを維持することもできます。
- Webコンテンツ制作、一般向けならPDシリーズがおすすめ!
ブログをはじめWebコンテンツがメインで、sRGB領域さえカバーされていればOKという人はPDシリーズを選びましょう。視認性がよく作業効率が良いので、便利だと感じるシーンが多いのはこちらのモデルでした。
一般ユーザーも含めて8割くらいはPDシリーズで十分満足できる性能なはずです。残りの2割のハイアマチュアやプロ向けとしてSWシリーズが用意されている印象。カラーマネジメントモニターって色を再現する点では素晴らしいですが、汎用性や利便性があるモデルとは言いにくい面もありますからね。
個人的にはPDシリーズのほうが「使いやすい」と感じる面が多く、これから買うならコッチかなと感じました。と言うことで、BenQの最新モデルの比較記事でした!
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