DAIV A7をレビュー!Ryzen 7 7700Xを搭載しパフォーマンスを高めたデスクトップパソコン

マウスコンピューターの「DAIV A7」をレビューします。
DAIV A7シリーズは、Ryzen CPUを採用したパフォーマンスの高さがウリのモデルです。写真の現像、動画編集といったクリエイト作業を想定してデザインされているため性能も高く、高解像データ処理が快適に行えるほどの性能を誇ります。本格的な作業を行いたいクリエイター、ゲーマーにもおすすめのモデルとなっています。
各ベンチマークテストの結果や感想、RAW現像、動画編集の処理時間なども掲載しているので参考にしてください。またラインナップが複数存在していますので採用される可能性のあるパーツのスコアもできるだけ掲載するようにしています。
※記事では独自に集計したデータを活用する場合があります
目次
DAIV A7の特徴とスペック
マウスコンピューターが展開するブランドには、一般向けの「mouse」、ゲーミングの「G-Tune」、クリエイター向けの「DAIV」があります。
クリエイター向けモデルとなるDAIVの中でも、中堅的な位置づけなのがDAIV A7です。もともとクリエイターにはデスクトップが高い人気があり、多くのユーザーが処理能力を必要としていることもわかります。DAIVのデスクトップはデザインがカッコいいですし、多くのプロとコラボして情報を提供してくれるのもありがたいところ。「あの人も使っているんだ!」というニュースが届く機会もしばしばあるので所有欲も満たしてくれます。
DAIV A7の特徴をまとめるとこんな感じです。
- Ryzen CPU搭載で高性能
- ミドルクラスのGPUを採用
- 高解像データ編集にも対応できる
- 快適性、拡張性、メンテナンス性に優れる
DAIV A7の性能(スペック)
CPU: Ryzen 7 7700X
GPU:GeForce RTX3060/3060Ti
メモリ:16GB
ストレージ:500GB NVMe SSD
電源:700W【80PLUS® BRONZE】
サイズ:190×490×410 mm
重量:約11.1kg
写真 | 動画編集(4K) | ゲーム |
◎ | ◎ | 〇 |
処理能力の高さと、デスクトップらしい拡張性を備えた高コスパモデルだと思います!
旧モデルではCPUにRyzen 5 5600Xを採用していたので、CPUがクラスチェンジを果たした形をとっています。採用されているグラフィックは、GeForce RTX3060(Ti)などです。メモリは16GBですので必要に応じて32GBにカスタマイズすると作業が捗ります。予算と相談しながらスペックを絞っていくのも楽しいですよね。
本体には片手でパソコンを移動できるようにハンドルとタイヤが装備されています。スタジオ内を移動したり、デスク下から引き出してつかう際に便利です。クリエイターはニーズに合わせてカスタマイズを行うことも多いかと思いますので、こうした工夫があるのはうれしいですよね!
ベンチマークテスト
CPU性能:Ryzen 7 7700X
参考)PassMarkが公開しているデータを参照
モデル | CPU | スコア |
DAIV A7(新) | Ryzen 7 7700X | 36452 |
– | Ryzen 5 7600X | 28705 |
DAIV A9(旧) | Ryzen 7 5700X | 26578 |
DAIV A5 | Ryzen 5 5600X | 22168 |
DAIV Z9 | Core i9-12900 | 36597 |
DAIV Z7 | Core i7-12700 | 31282 |
Ryzen 7 7700Xは旧世代のRyzen 7 5700Xと比較すると約37%ほど高いスコアになっています。従来モデルのRyzen 5 5600Xは、Ryzen 7 3700Xと同等クラスだったこともあり今となっては少し物足りない性能でした。モデルチェンジでしっかりと性能が確保できているのは安心材料です。
Intel CPUを採用した「DAIV Z9」(Core i9-12900)と同等クラスのスコアであることにも注目。「クリエイト作業に使うならインテル」という考えも中にはありますが性能(スコア)だけなら負けていないというのは事実です。この後、実作業でどれくらい差があるかもしっかり見ていきましょう。
GPU性能:GeForce RTX3060
DAIV A7のGPUは、最新技術に対応したGeForce RTX3060です。VRAMが12GBと多いので動画編集などの作業に有利です。
FF15のゲームスコア
モデル(GPU) | 設定 | スコア |
DAIV A7 (RTX3060) | 1920×1080(標準品質) | 11522(とても快適) |
3840×2160(標準品質) | 4274(普通) | |
raytrek ZF (RTX3070) | 1920×1080(標準品質) | 16658(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 6646(快適) | |
G-Tune EP-A (RX6700XT) | 1920×1080(標準品質) | 15430(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 5477(やや快適) | |
G -Tune EP-Z (RTX3080) | 1920×1080(標準品質) | 18538(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 8564(快適) |
FF15のスコアは4K標準設定でも普通という結果になりました。
RTX3060とRX6600XTは割と近い性能と言われていますが、レイトレーシング処理やDLSSなどの技術面ではGeForce RTX3060が上回っている印象もあります。ゲーミング用途ならRTX3060、動画編集目的で安く抑えたいのであればRX6600XTという形で選択するのもありでしょう。
ただし本格的なゲーミング性能を求めるならRTX3060Ti以上のGPUを選ぶのが個人的にはおすすめです。(RTX3060とRTX3060Tiは結構違う)
クリエイト性能チェック
RAW現像
100枚のRAW現像にかかった時間を計測しました。
モデル | CPU | 時間 |
DAIV A7(新) | Ryzen 7 7700X | 2分01秒 |
DAIV A9(旧) | Ryzen 7 5800X | 2分39秒 |
DAIV A5 | Ryzen 5 5600X | 2分43秒 |
DAIV Z9 | Core i9-12900 | 2分13秒 |
DAIV Z7 | Core i7-12700 | 2分16秒 |
DAIV Z9(旧) | Core i7-11700 | 2分58秒 |
旧モデルに採用されていたRyzen 5000番台ではインテルCPUのほうが有利な印象がありました。Ryzen 7 7700Xになったことでトップクラスの処理能力を発揮しています。なんならCore i9-12900あたりよりも速いですよね…すごい。
Ryzen 7 7700X搭載の「DAIV A7」と、Core i7-12700F搭載の「DAIV Z7」の価格差が4万円ほどです。細かなスペックに違いはありますが、少しでも安く買いたいならDAIV Aシリーズを選択するのもありかもしれません。
動画編集
Resolveを使った動画編集テストの結果です。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の4Kデータをレンダリング(フルHD)の時間を測定しています。
モデル | 構成 | 処理時間 |
DAIV Z7(新) | Core i7-12700×RTX3060 | 1分12秒 |
DAIV Z7(旧) | Core i7-11700×RTX3060 | 2分05秒 |
DAIV A9 | Ryzen 7 7700X×RTX3060 | 1分15秒? |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 5800X×RX6700XT | 1分25秒 |
DAIV A7 | Ryzen 5 5600X×RTX3060 | 1分30秒 |
GALLERIA XA7R-R36 | Ryzen 7 3700X×RTX3060 | 1分36秒 |
Ryzen 7 7700X×RTX3060という組み合わせでテストできていないのですが、おそらく1分15秒前後での書き出しが可能だと思われます。
スペック上、フルHDクラスの処理なら全く問題なく行えますし、高解像データ編集でもよほど強いこだわりがなければ十分に処理を行えると思います。古い記事ですが、以前マウスコンピューターさんに動画編集についてインタビューした記事も参考にしてください。
ストレージはカスタマイズ推奨!
DAIV A7には高速なNVMe SSDが採用されていますが、予算に余裕があるならさらに高速なGen4タイプに変更するのがおすすめです。クリエイターはデータを扱う機会が多いので少しでも高速なタイプを選んでおきたいところです。
【転送(読み込み)速度理論値】
- HDD→200MB/s
- SATA SSD→600MB/s
- NVMe Gen3→4000MB/s
- NVMe Gen4→7000MB/s
同時期に販売されているモデルのストレージは、Gen 4 SSDですが数字でやや物足りないものでした…おそらく本モデルもこうしたSSDが採用されている可能性が高いため、カスタマイズでより高速なタイプに変更することをおすすめします。どちらにせよ500GBだけでは容量が足りませんので、場合によってはHDDを追加することも検討されると良いでしょう。
DAIV A7 感想/評価
メリット | デメリット |
・CPU処理能力が高い/インテルCPUに負けない ・クリエイティブ作業も快適に行える ・高解像データ編集にも使える ・DAIV Zシリーズより安く買える | ・SSDの速度が心配 ・ストレージ容量が足りない ・付属品がほぼ皆無 |
DAIV A7は、CPUがRyzen 5→Ryzen 7 7700Xになったこパフォーマンスが劇的に進化しています。RAW現像をはじめとしたクリエイティブな作業でもしっかりと結果を残しているのは好印象です。また高い描画性能を生かしてゲームも楽しめそうですよね。
逆にデメリットはストレージに集約されている気がします。速度が新世代対応のものにしては物足りないですし、容量も500GBでは不足するはずです。好みに合わせてカスタマイズできるとは言え、最初からこだわったパーツを搭載してほしかったというのが本音でしょうか。
DAIV A7をおすすめしたい人
DAIV A7をレビューしてきました。
Ryzen CPUを採用したことにより、パフォーマンスとコスパを高めたモデルに仕上がっていると感じます。全体的にスキのない性能で、高解像データ編集を行うクリエイターさんにもおすすめしたいモデルとなっています。マウスコンピューターは、安心の国内生産に加えて、サポート面でも定評があるので安心ですよ→【独自取材】マウスコンピューターのカスタマーサポートセンターへ潜入!
参考リンク
- マウスコンピューター公式サイト
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- RAW現像におすすめのパソコンスペックは?
- マウスコンピューターの評判・おすすめPCは?