mouse DT6-Gをレビュー!税別6万円台なのにGPU搭載の激安デスクトップパソコン

メーカー様より「mouse DT-6-G」をお借りしましたのでご紹介します。
税別6万円台で購入可能な激安デスクトップパソコンです。安いとは言えパフォーマンスは上々で、GPUまで搭載している点は見逃せません。RAW現像や動画編集、軽めのゲームなら余裕をもって処理できる性能。ライトユーザーにとっては非常にねらい目のパソコンとも言えます。
実機を使ってベンチテストを行い、使い勝手などを書いていますので参考にしてください。
目次
mouse DT6-Gの特徴とスペック
マウスコンピューターが展開する一般向けモデルの「mouse」ブランドの製品です。
かなり安いモデルではありますが、GPUにはGeFore GTX1650SUPERを採用しておりコストパフォーマンスは抜群に良いです。ミニタワー型でデスクトップパソコンとしては設置スペースもそこまでとりません。撮りためた写真や動画を編集したり、オンラインゲームを楽しむといった目的にもフィットするパソコンです。
mouse DT6-Gの特徴をまとめるとこんな感じです。
- 安いのにパフォーマンスが高め!
- ライトユーザーには十分すぎるスペック!
- RAW現像や動画編集、ゲームを楽しめる!
この価格帯だとGPU非搭載でも珍しくありませんが、10万円を大幅にきる価格で搭載してきたのは素直に驚きました。少し前なら考えられないくらいお得さだと思います。初期投資が少なくて済むため、カスタマイズに回したり、周辺機器やモニターに予算を回せるのも嬉しいですよね!
カスタマイズべースやサブパソコンとしても面白い1台ではないでしょうか。
mouse DT6-Gのパーツ構成
CPU: Ryzen 5 3500
GPU:GeForce GTX1650 SUPER
メモリ:8GB→16GB
ストレージ:256GB SSD
電源:500W【80PLUS BRONZE】
サイズ:170×403×360mm
重量:約7.1kg
写真 | 動画編集 | ゲーム |
◯ | ◯ | ◯ |
mouse DT6-Gは、コストを抑えつつゲームやクリエイトワークを楽しみたい人におすすめのモデルです。GeFore GTX1650SUPERは従来のミドルクラスのGPUに匹敵するほどのパフォーマンスで、多くのゲームを動かすことができます。画質の調整が必要なシーンはあるでしょうが、予算から考えると妥協せざるを得ないです。
Ryzen 5も優れたCPUですし使い勝手の良いパソコンになっていると思います。
mouse DT6-Gの外観チェック
いかにもパソコンといったデザインでフロント下部に小さく「mouse」のロゴが入っているだけ。過度な装飾や、LED電飾もありませんが反発心を生まないデザインだと思います。
フロント部には、電源ボタンやUSBが装備。
付属品です。取説や電源ケーブル、マウスとキーボードまで付属してくるなんてお得すぎます!別に買うと地味に数千円とかしますからね。
インターフェースは、DisplayPort×1、HDMI×1、DVI-D×1、USB2.0×2(前面)、USB3.0×4、USB3.1×2、ヘッドフォン端子やマイク入力など一通りそろっています。
個人的にはデッパリを小さくしてほしい・・・
最近ちょっとしたトレンド?の上部電源です。重心が上にあるからか、手に持った時に意外と軽く感じます。内部はゴチャついていないのでエアフローも悪くなさそうですね。拡張性も最低限備わっている感じです。
mouse DT6-Gの性能チェック
Ryzen 5 3500の性能
6コア6スレッドの第3世代Ryzen 5 3500を採用しています。エントリーグレードですが、パフォーマンスは予想していたよりも高く良い意味で裏切られました。
参考までに他モデルと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
モデル | CPU | スコア |
mouse DT6-G | Ryzen 5 3500 | 12780 |
自作PC | Ryzen 5 3600 | 17819 |
G-Tune PL-B | Core i5-9400 | 9662 |
ライバルのCore i5-9400を比較すると、Ryzen 5 3500が約32%高スコアだとわかりました。動画編集などを頻繁に行う人ならRyzen 5 3600にすると良いでしょう。数千円のアップグレード費用はかかりますが、スコアは大幅に高まります。
Ryzen 5 3500はCore i7-9700の足元まで届くスコアで、Ryzen 5 3600になると大きく引き離しているのもポイントです。実作業ではこのような差が出ないかもしれませんが、少なくとも期待感のあるCPUだということは理解いただけると思います。
RAW現像でCPUをテスト
スコア差ではかなり優秀だということがわかりましたが、実行速度はどれくらいなのか?RAW現像でテストしていきます。
テストの内容は、無料現像ソフトの「RawTherapee」を使って100枚のRAWデータの一括変換にかかった時間を計測。(設定はJPEG品質は90%、高画質です)
いくつかのモデルでも同様のテストをしていますので、参考までに結果をどうぞ。
モデル | CPU | 時間 |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 3700X | 3分12秒 |
G-Tune E5-D | Ryzen 5 3600 | 3分47秒 |
mouse DT6-G | Ryzen 5 3500 | 3分55秒 |
DAIV Z5 | Core i5-9400 | 4分04秒 |
Core i5-9400よりも若干速いタイムで処理が完了しました。Ryzen 5 3600と比較してもほとんど差がありません。時間を計らなければ体感ではわからないほどの差だと思います。
編集をあてても待機時間はわずかですし、写真編集に関しては十分快適と言えるパフォーマンスだと思います。高解像一眼レフのデータを扱うならもう少しグレードの高いCPUを選びたいところですが、RAW現像初心者さんには良い選択肢になるかもしれません。
GPU:GeForce GTX1650 SUPERの性能
mouse DT6-Gに標準搭載されているのはGeForce GTX1650 SUPERです。
こちらが参考スコアです。
従来ミドルクラスで人気があったGTX1060に迫るスコアです!この価格で専用グラフィックが載っているだけでも驚きなのに、こんなに良いスコアが出てしまって良いんでしょうか・・・最新タイトルは調整が必要かもしれませんが、ほとんどの国内タイトルを動かすだけなら問題ないレベルでしょう。
ゲーム性能をFF15でチェック
GPU | フルHD(標準画質) |
GeForce GTX1660 | 7435(快適) |
GeForce GTX1650 SUPER | 6661(快適) |
GeForce GTX1060(3GB) | 5800(やや快適) |
GeForce GTX1050Ti | 3800(普通) |
重量級タイトルもご覧の通り「快適」という結果が出ました。エントリーモデルということもあって、正直ここまで期待していなかったんですが思いのほか高スコアですね(笑)
ちなみにCPU性能がやや低いのでボトルネックが発生するかと思ったのですが、あまりその心配もいらないみたい。以前にテストしたCore i9-10900X×GTX1650 SUPERの組み合わせでも「6838(快適)」でした。
ゲーム目的ならミドルクラス程度は欲しいところですが、ライトゲーマーやコスパ重視の人にはお得なパソコンと言えそうです。
mouse DT6-Gは動画編集に使える?
過去にマウスコンピューターさんに取材して教えてもらった「4K動画編集に必要なスペック」という条件は満たしませんので、高度な動画編集に使うのはちょっと難しい印象をうけます。
動画編集能力をテストするために無料ソフトのResolveを使い、ミラーレスカメラで撮影した4Kデータを使って簡単な動画を作成→レンダリングの時間を測定しています。
モデル | CPU | タイム |
mouse DT6-G | Ryzen 5 3500×GTX1650S | 2分55秒 |
G-Tune PM-A | Ryzen 5 3500×GTX1650S | 3分24秒 |
G-Tune PL-B | Core i5-9400×GTX1650S | 2分53秒 |
ややもたつきを感じるシーンはあるものの、なんとか編集から書き出しまで終えることができました。タイムも結構いい感じでCore i5-9400搭載モデルと差がありません。同じRyzen 5 3500搭載のG-Tune PM-Aはメモリ容量が8GBと少なくなっているため処理時間は長めです。
Ryzen 5 3500って価格を抑えるための安価なCPUというイメージでしたが完全にくつがえりました。もう普通に使えちゃう素晴らしいCPUですね(笑)
ストレージは少なく、速度ももう一声!
メインストレージはSSDですが、M.2 SATA3 接続でさほど転送速度の速くないタイプです。
実測では560MB/s程度の読み込み速度です。容量も256GBと少ないですし予算に余裕があれば、高速かつ大容量なタイプに変更しても良いでしょう。せめてHDDは追加したいですね。
【転送(読み込み)速度理論値】
- HDD→200MB/s
- SATA SSD→600MB/s
- 一般的なNVMe SSD→2000MB/s
- 高性能なNVMe SSD→3500MB/s
mouse DT6-Gのトータルスコア(総合力)
続いては、CPU、GPU、メモリ(RAM)、ストレージのパフォーマンスチェックのために「Novabench」でテストします。
モデル | G-Tune PM-A | mouse DT6-G |
総合 | 2342 | 2408 |
CPU | 1008 | 1045 |
GPU | 962 | 992 |
RAM | 196 | 284 |
Disk | 176 | 87 |
税別6万円台のパソコンだと思えば、全体的にスコアは良い数値だと思います。ここまで数々のテストを行いましたが、SSDの速度がややネックなくらいで後はほとんどストレスなく使うことができました。
安くて性能も良いパソコンが市場にたくさん出てきているので、数年前のパソコンを使っているならサクっと乗り換えてしまうのもありかもしれませんね。
mouse DT6-Gの感想や評価
mouse DT6-Gの良いところ
- 価格と良い意味で釣り合わない性能
- シンプルな筐体を採用
- ゲーム、写真、動画など多用途に使える
mouse DT6-Gは、良い意味で価格に見合わないパフォーマンスが魅力です。もちろんコストダウンしている面も見受けられますが、基本的な性能面はきっちりと抑えてきています。
かなり専門的な作業を除けば多目的に使えるパソコンですし、少しだけカスタマイズしてやれば快適性はグンと高まるのもポイントです。
mouse DT6-Gのいまいちなところ
- インターフェース部分のでっぱりがイヤ(笑)
- カスタマイズしないとイマイチか?
mouse DT6-Gは性能面、価格面で満足できるパソコンだと思いますが、スタンダード構成ではやや物足りないというのが本音です。快適性を求めるならクリエイトワークにはCPUが足りませんし、ゲームにはGPUが足りません。メモリも16GBあれば安心ですし、ストレージは追加が必須といったイメージです。
mouse DT6-Gをおすすめしたい人
- GPU搭載モデルが激安で欲しい人
- 初心者やライトユーザーに
- カスタマイズはしないという人
- カスタムベースとして欲しい人
- 予算が10万円以下の人
mouse DT6-Gを紹介してきました。
税別6万円台でGPUまで搭載している激安パソコンになっており、多くの処理が問題なく行えるレベルです。一方でそのまま使うには物足りない面もあり、それを補う(カスタマイズ)には若干のコツというか知恵が必要というイメージも受けました。
写真や動画の編集といったクリエイト用途ならメモリは16GBに、SSDは高速のNVMe対応パーツにした上で容量も補ってあげると良いでしょう。ここまでしてあげると、よほどこだわった使い方をしない人ならまず不満には感じない性能です。カスタマイズしても10万円以下でおさまる可能性も高いので、予算が限られている人や、初心者やライトユーザーにおすすめだと思います。
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最後までお読みいただきありがとうございました。