ドスパラ「raytrek ZF」レビュー!高性能×静かなクリエイト向けデスクトップPC

ドスパラのクリエイト向けパソコン「raytrek ZF」をレビューします。(機材貸出元:株式会社サードウェーブ)
Core i9-12900×RTX3070搭載で、高解像データに立ち向かえるクリエイトPC!税別19万円台からというのはややハードルがお高いですが、そのパフォーマンスには目を見張るものがあります。さらに静音性にも優れており「作業に集中できる」という点ではクリエイターの制作活動にも大きく貢献するはずです。
ベンチマークテスト結果や、使い心地などをレビューしていきますので参考にしてもらえると嬉しいです。
※別モデルで計測したデータを掲載する場合もございます
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- RAW現像におすすめのパソコンスペックは?
目次
ドスパラ raytrek ZF レビュー
ドスパラのクリエイト向けパソコンの中でも上位モデルに位置するのが「raytrek ZF」です。
Core i9-12900×RTX3070の組み合わせで、重量級データも快適に処理が行えるパフォーマンス!マルチタスクを同時にこなしたり、大量のRAW現像なんかも安心して行えます。価格は27万円に迫るのでハードルは高めかもしれませんが、性能を考えると十二分に納得できるはずです。
raytrek ZFの特徴をまとめるとこんな感じです。
- CPUにCore i9-12900
- RTX3070搭載で4K解像度の処理も快適
- 高速なNVMe SSDを搭載
- 写真編集、動画編集も快適なパフォーマンス
- パフォーマンス重視の方におすすめ!
YouTube 動画レビュー
類似モデルを動画でレビューしていますので参考にしてください。チャンネル登録も是非お願いします!!
raytrek ZFの性能(スペック)
- OS:Windows 10 Home 64ビット
- CPU:Core i9-12900
- GPU:GeForce RTX3070
- メモリ:16GB
- SSD:512GB NVMe SSD
- 電源:750W 静音電源 (80PLUS GOLD)
- 重量:約13㎏
- サイズ:207(幅)×509(奥行き)×440(高さ) mm
とにかくパフォーマンスが高いので、ここ数年でパソコンの入れ替えを行っていない人なら進化具合に驚くことは間違いなし!高負荷が前提のクリエイターにとっても即戦力として活躍が期待できます。
また2.5/3.5インチシャドウベイを8基搭載しているので、カスタマイズすれば大量のデータ保存も可能。さらに80PLUS GOLD 850W 静音電源は余力があるので、更なる高みを目指すこともできます。フロント部にSDカードリーダーがあるのも地味に助かります。
翌日出荷にも対応してくれるため、急ぎでパソコンが必要になった人にも助け舟となってくれます。
本体サイズは207(幅)×509(奥行き)×440(高さ) mmです。カラーはブラックでシンプルなデザインですが、ファンを多数追加可能だったり作業性の面でも不満はありません。
個人的に気に入ったのが「とても静か」だということ。ゲームのベンチや動画編集中(高負荷時)でも気にならないくらいです。作業に没頭したいクリエイターからすると、これほどありがたいことはないはずです。
raytrek ZF インターフェース
raytrek ZFのインターフェースは、前面にUSB3.0 を個、背面にUSB 2.0 ×2 、USB 3.2 GEN1 ×3 、USB 3.2 GEN2 Type-A ×2 、USB 3.2 GEN2 Type-C ×1となっています。
最近はType-CやThunderboltを採用した周辺デバイスもある中で、こうした規格に対応していないのはクリエイトPCとしてはやや物足りないポイントでしょうか。
raytrek ZF ベンチマークテスト結果
CPU:Core i9-12900の性能比較
raytrek ZSには、16コア24スレッドの第12世代Core i9-12900を採用。なにやらせても快適です。第12世代はどのクラスのCPUを使っても結果を出してくれるから好きです。
参考までに、一部のCPUと比較した例をご覧ください。(PASSMARKの公開スコアを掲載)
CPU | スコア |
Core i9-12900 | 37724 |
Core i7-12700 | 31620 |
Core i9-11900 | 23069 |
Core i7-11700K | 25001 |
Ryzen 9 5900X | 39450 |
Ryzen 7 5800X | 28495 |
Ryzen 5 5600X | 22168 |
Core i9-12900をチェックすると、スコアは約37000超えです。Core i7-12700と比較しても約20%高いスコアですね。
ただし、ライバルのRyzen 9 5900Xにはスコアを落としています。もちろん処理的にはIntelの方が得意というものもありますし、アプリの親和性とかも含めて考えるとこの差は気にならないかもしれません。
RAW現像チェック
実行速度をチェックするために「RawTherapee」を使って100枚のRAW現像にかかった時間を計測します。(設定はJPEG品質は90%、高画質です)
モデル | CPU | 時間 |
raytrek ZS | Core i9-12900 | 2分12秒 |
DAIV Z9 | Core i9-12900 | 2分13秒 |
DAIV Z7 | Core i7-12700 | 2分16秒 |
DAIV Z9 | Core i7-11700 | 2分58秒 |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 5800X | 2分39秒 |
DAIV A5 | Ryzen 5 5600X | 2分43秒 |
Core i9-12900の処理時間は2分12秒で、これまでのテストでは最速クラスとなりました。同CPUを採用したマウスコンピューターのDAIV Z9とも誤差範囲です。性能なりの結果が得られたのは安心材料ですよね。
毎日何百枚と現像処理を行うようなフォトグラファー、高画素カメラを使っているハイアマチュアでも納得できるはずです。
raytrek ZF ゲーム性能チェック
raytrek ZFの描画性能(RTX3070の性能)をチェックしていきます。
FF15のゲームスコア
モデル(GPU) | 設定 | スコア |
G -Tune EP-Z (RTX3080) | 1920×1080(標準品質) | 18538(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 8564(快適) | |
raytrek ZF (RTX3070) | 1920×1080(標準品質) | 16658(非常に快適) |
3840×2160(標準品質) | 6646(快適) | |
DAIV Z7 (RTX3060) | 1920×1080(標準品質) | 11522(とても快適) |
3840×2160(標準品質) | 4274(普通) |
重量級タイトルのFF15でRTX3070をチェックしたところ、4K解像度で快適を得られる結果となりました。さらに高設定の4K解像度でも「やや快適」と言う結果を得られており、リッチなゲーミング環境構築を目指すことができます。
GeForce RTX3060よりも余裕のあるパフォーマンスですので、ゲーミング性能にこだわりたい人にもぴったりと言えるでしょう。
raytrek ZF 動画編集チェック
Resolveを使って動画編集のテストを行いました。ミラーレスカメラで撮影した5分程度の4Kデータをレンダリング(フルHD)の時間を測定しています。
モデル | 構成 | 処理時間 |
raytrek ZS | Core i9-12900×RTX3050 | 1分12秒 |
DAIV Z9 (raytrek ZF) | Core i9-12900×RTX3070 | 1分09秒 |
DAIV Z7 | Core i7-12700×RTX3060 | 1分12秒 |
G-Tune XM-Z | Core i7-10700K×RTX3070 | 1分35秒 |
raytrek ZF | Core i9-10900K×RTX3070 | 1分15秒 |
G-Tune EP-A | Ryzen 7 5800X×RX6700XT | 1分25秒 |
GALLERIA XA7R-R36 | Ryzen 7 3700X×RTX3060 | 1分36秒 |
ここではraytrek ZFと同じスペックのDAIV Z9のスコアを参考として掲載。このスペックなら動画編集中にもたつくようなことはありません。集中力が必要な作業ですが、パフォーマンスに余裕があるので没頭することができるはずです。書き出し時間も1分ちょっとと速いですね。
もちろん4K動画編集でもストレスを感じるシーンはなく、スムーズに書き出しまで行うことができました。高解像度になるほど差は大きくなってくるので、動画編集目的でしたらraytrek ZFを選択する価値は大いにあります。
raytrek ZF SSD転送速度チェック
実測で読込速度 3400MB/s,書込速度 3000MB/sのNVMe SSDを搭載。この規格ではトップクラスの性能です。パソコンの立ち上げも一瞬ですし、キビキビとした動作は見ていて本当に気持ちがいいです。
raytrek ZFの感想や評価
良いところ
- パフォーマンスが高い!
- 性能の割に良心的な値段設定!
- クリエイトからゲームまで万能にこなせる!
- 静かで作業に没頭できる!
- コストパフォーマンスが圧倒的に良い!
最新パーツを潤沢に使ったraytrek ZF。その性能の高さは言うまでもありませんが、比較をするとコストパフォーマンス的にも優れていることがわかりました。
拡張性やメンテナンス性も申し分ありませんし、とにかく静かに作業ができたのが印象深いです。このパソコンが税別で20万円を切るのはお得だと思います。
ちょっとイマイチなところ
- 性能を持て余すかも
- インターフェースが充実してない
- サイズが大きい
コスパだけで選ぶなら有力候補であることは間違いありませんが、いくつか気になった点もありました。
まず写真編集など、最近のパソコンにとっては比較的軽い作業だと恩恵が少ないと言うこと。そういう意味では性能を持て余す人は多いかもしれません。
それにインターフェースが充実していない点は、クリエイトPCとしては物足りなさを感じます。あとはなんといってもサイズが大きいので設置スペースに余裕がないと厳しいですね。
raytrek ZF をおすすめしたい人
ドスパラの「raytrek ZF」をレビューしてきました。
どんな作業をしていても安心して眺めていられるほど高いパフォーマンス!高負荷時でも静かなのが魅力的なPCだと感じました。価格的なメリットも高く、税別20万円以下でこの構成はかなりお得だと思います。数年は安定して使えるはずですし、長い目で見るとコスト回収は十分できるはず。
拡張性も高いので「さらに上を目指せる」と言う意味でも価値があり、高品質な電源や大容量メモリなどがジワジワ効いてくる気がします。ぜひ検討の1台に加えてみてください。